「ヒューマンドラマ 短編」を含む小説

　閏年には墓を建ててはいけないらしい、という迷信を元にしたお話です。 　死別の話なので少し暗いです。 【ちょっと補足：閏年とお墓のお話】 　閏年には墓を立ててはいけない。これは…

恋人の雅也を突然亡くした秋は、二人で暮らす予定だったアパートへ、一人入居する。 その翌日、迷い込んだ猫をきっかけに隣人の藤村と出会う。

幼い頃、私は月を破壊した。

小雨の朝、亡くなった人の面影を追いかけて思わず切なくなった女性のお話。 自分自身が体験した出来事が元になっています（涙）。 心と理性は別物、なんですよね。

写真を撮ることを趣味としている少年。だが、偶然ビルから女性が飛び降りる瞬間を動画に納めてしまう。日常に溶け込む少年ならではの絶望と虚無を描く短編小説。

入社三年目の新人ライター夢川は、最近仕事で悩んでいる。 書きたいのに、何故か書けない。そんな葛藤が、周囲との実力の差を浮き彫りにしていた。 そんなある日、偶然訪れた取材で、夢川…

どうして、あの人みたいに泣けないんだろう。心に薄く膜を張るような感覚はある。けれど、まるで現実感がないのだ。今でもどこかからひょっこりと現れて、せんぱい、とあいつが呼び掛けてくれ…

吉祥寺に所在する警備会社、株式会社ABSに所属する警備員丸ノ内一夫43歳が仕事終わりや昼休み、はたまた休日に様々なチェーン店で食事をするグルメ小説。

中学校に上がって、「僕」が最初にやったことは「自分を変える」ことだった。そのひとつとして、僕はスマホを穴に埋めた。 小学校で英語が必修科目になったことによる登校拒否。手紙でのやり…

【わたしはニンゲンを飼っている。それで別にいいだろう。愛も恋も好きも大切も、何も手に入れるつもりはない。この、田舎から縁の切れた何も起きない毎日が、できるだけ長く続くことだけを何…

天才数学者が作り出した深海探査船。初めて有人で到達できていない深さまで行って調査は成功するはずだった。 「何でこんなことになった！　早くなんとかしろ！　お前が作ったんだろうが！」…

母の亡き後、一人で本屋を経営している父。その本屋は、母との思い出の詰まった店だった。ずっと続いていくと思っていた。だがある日、父が店をたたむと言いだして……。不器用な父と息子の物…

小説家の「僕」は、「美咲」の子供「ソラ」に架空の熊の物語を語ってあやしている。 友達であった「美咲」と「雅彦」は結婚し、離婚した。そして僕は美咲のことが好き。でも、尊敬する雅彦の…

季節は冬。一際寒いある日の事、とある思い出に縛られている主人公が、新しい思い出に出会うお話。 季節が来れば更新するかもしれません。

中村千佳は、肝臓の病を患い入院中の高校二年生。 一ヶ月間の入院生活は彼女にとって果てしなく思えた。 勉強、部活、人間関係……。 自身とクラスメイトとの間に広がっていく「差」に、彼…

　これは、ほんの少しだけ未来の物語。 　保育園に空きがないため、清掃職員の母親と共に老人ホームで生活する四歳の男の子、希於《キオ》。 　無邪気な彼と、彼を取り巻く「言葉の足…

恋人の美波から突然別れを告げられ、沖縄へ帰ってきた嵐。 しかし島中をさがしても、美波のすがたは見つけられない。 そんなとき、美波の三線と、とある曲の譜面を目にする。 島ですごした…

夏休みも終わりだというのに、家族に色々な雑用を頼まれて、気がつけばなんにもしてない！　 と、もんもんと悩む大学生の航。 そこで、家族には内緒で、一人旅することにしたのだが……。 …

――迷子になって、泣いてる女の子を発見した。