「網」を含む小説

離婚、転職、遺産争い、悪霊退散縁切り。 他者の力を借りてでも、いったんゴールを設定して、折り合いをつけてやらなければいけないときだってある。 半夏生潤はそんなとき、最適な弁護士だ…

俺「瀧亮」は水泳自由形で全国記録も持つオリンピック候補生だ。 水泳は静かな水の中で行う個人競技であるが故に、他人の存在を感じづらく、同じ選手でも関係は希薄だ。 問題はない。誰とも…

後ろの席の女子が自分をじっと見てくることを、鴻上広瀬は疑問に思っていた。 話しかけるも「無理」との返答。彼はちょっと凹みながら部活に向かうことにした。 ……そのすぐあと、甲斐サキ…

宇宙船で食べるうどんは美味い。 関東風の黒い醤油ベースのつゆはきりりとしていて、白くもちもちのうどんの甘みを引き立てる。 宇宙船の振動で残ったつゆがこぼれそうでも、白湯で割って蕎…

オレは主人公だ。作者に付き合って、何度目かわからない高校の入学式に出席しようとしていた。 オレの言動は地の文となり、小説となっていた。 描写の外には姉がいて、励ましてくれているお…

次世代機イプホが普及した時代、高校二年生博文はスマホを使い続けていた。 幼馴染の慶にからかわれても、クラスメートと連絡先の交換が出来なくとも、主要アプリの起動に5分かかってもスマ…

この物語はフィクションです。 実在の企業、施設等とは一切関係ございません。 また、本文中に小動物や虫の描写がございます。 設備業者の「俺」は、なじみの宿泊施設から貯水槽の年次点…

異世界から侵攻され滅ぼされかけている世界で、最善を直感する超能力を持つ「私」は、異世界と交戦する組織のなかで不遇の日々を送っていた。 言葉は信じてもらえず、逃げようにも「ここにい…

　元陸上部で、現在は事務の仕事をしている直也は、突然の電話により娘が学校で熱を出したことを知る。会社を早退し学校へ向かおうとする直也だったが、大雪によって交通網が麻痺していた。こ…

伝令兵フェイディビデスは茫然としていた。 指揮官が一刻も早く、この勝利を我が都市に伝えろと言うのだ。 全力で戦い、補給もできていない身で走ればどうなるのか、全員が理解していた。 …

4月1日、通っている高校が休校することを急遽決定した。 私の大事なギターが、学校の軽音楽部の部室に置いてあるのに、取りに行くこともままならない。 私「卯山」は、隣に住む幼馴染「八…

「結婚してください！」と勇者になったばかりの少年エリアスに求婚され、聖女サリタは困惑する。何しろ、枯れ専サリタは年下の男に興味がないのだ。 しかし、エリアスは顔を合わせるたびに求…

　大国・倫における警察組織『鉤爪』。 　そこに所属する樟浩然は、独自の情報網を通じて『大狼連合』の幹部である『渾沌』の所在を知る。彼は『渾沌』逮捕の手柄を得るべく、配下の手勢を従…

寝返りと祈り　梗概　県昭政 「太閤が死んだ」喜んでいる男がいる。脇坂安治だ。朝鮮の釜山港から、海を見つめている。 太閤秀吉の命で淡路島水軍を率い、長年朝鮮の海で敵の水軍と戦ってき…

とある地方都市。そこは雪国として全国的に有名で、豪雪地帯だった。 その日は豪雪により、あらゆる交通網がマヒし、歩いて帰ることを決意した一人の女性。 彼女はそこで、ひとりの不思議な…

毎日140字と、ときには連続投稿で、小説のネタをまとめて投稿している人がおりました。 寝物語に、すこし不思議な夢の導入に。 続きを読みたい話はありますか？ 140字に収まらなか…

大変革。 それは、地球と異世界が接触した日を指す言葉。 大変革により異世界から魔力が地球に流入し、さまざまな障害により通信網は遮断され、コンピュータの類もほとんど使えなくなる。 …

日本の少子化現象は止まるところがないが、ついにそれが世界規模で進行、ここ37年間世界中でただの1人も子供が生まれないという人類滅亡の危機をむかえつつあった。その最中、俺の別れた妻…

ある雨の日の帰り道、俺はびしょ濡れの高木愛里を見つけた。 咄嗟に家まで連れ帰るものの、家出したという愛里を両親には言えないまま、部屋の押入れの中に匿う事に。 愛里失踪の一報はクラ…

一匹のくらげが見上げる空を飛んでいるのだ。あの海中に漂うくらげが茜色の空を浮遊している。