概要
お米おいしい
銘米神が稲穂を纏う獣と化した――核を刈り、命を繋げ。
始まりは、稲成村で起きた原因不明の不作だった。
「銘米神に会いに行く」と山に向かったまま戻らない祖父を探す中で、村の稲守見習い・稲丸は国を揺るがす驚愕の事実を知ることになる。銘米神と土地神を失い、崩落した村から訪ねてきた出穂村の稲守・麓と共に二人は各地で獣と化した銘米神から“核”を回収し、故郷の神を甦らせる旅に乗り出す。やがて浮かび上がるのは、神力までも燃料に変えようとする東都の野望だった。
神か、人か――そして己の信念か。米から始まる異色の和風ファンタジーミステリー。
始まりは、稲成村で起きた原因不明の不作だった。
「銘米神に会いに行く」と山に向かったまま戻らない祖父を探す中で、村の稲守見習い・稲丸は国を揺るがす驚愕の事実を知ることになる。銘米神と土地神を失い、崩落した村から訪ねてきた出穂村の稲守・麓と共に二人は各地で獣と化した銘米神から“核”を回収し、故郷の神を甦らせる旅に乗り出す。やがて浮かび上がるのは、神力までも燃料に変えようとする東都の野望だった。
神か、人か――そして己の信念か。米から始まる異色の和風ファンタジーミステリー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!いますぐお米が食べたくなります!
米の描写が見事で読んでいるとお腹が空いてきます。白く艶やかで普段何気なく食べている米ですが、この作品を読むとより深い味を感じるようになるかもしれません。
登場人物たちが米の格を上げるために物語の裏でどれほどの執念と努力をして、年に一度の銘米神議に挑んでいるのかと思うと彼らに頭が下がります。
少しずつ深みと魅力を増しながら物語は進んでいきます。
昔の日本風で漢字が多い文体ですが、時折含まれる現代語が親しみやすさを与え、場面のひとつひとつに息もつかせぬ緊張が含まれ、読者を作品世界に魅了させてしまう執筆力は作者様がお米の神様に愛されているからかもしれません。