概要
なければいいのに、バレンタインなんか
幼稚園の頃から幼馴染と四人でお菓子作りを楽しんできた、バレンタイン。
今年も二月が近づくが、中学に上がるまでスマホを持たせてもらえなかったかなえと由美子は、校区で離れた杏、凛花の二人の連絡先を知らない。
仕方なく二人だけで作ろうと思っていたところ、買い出し先のショッピングモールで別人のようにおしゃれに着飾った二人と偶然再会する。
女性としての自分に劣等感を抱いていたかなえは、一人置いてけぼりをくらったように感じるが……。
共感によってコンプレックスを乗り越える女の子の物語。
今年も二月が近づくが、中学に上がるまでスマホを持たせてもらえなかったかなえと由美子は、校区で離れた杏、凛花の二人の連絡先を知らない。
仕方なく二人だけで作ろうと思っていたところ、買い出し先のショッピングモールで別人のようにおしゃれに着飾った二人と偶然再会する。
女性としての自分に劣等感を抱いていたかなえは、一人置いてけぼりをくらったように感じるが……。
共感によってコンプレックスを乗り越える女の子の物語。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!友達に傷つけられた少女を救ったのは友達の思い
小学校の親友たちと再会したら、別人のようにおしゃれでかわいくなっていた……! 中学生女子の高橋かなえは衝撃を受けると同時、コンプレックスに囚われた自分だけが取り残されているように感じてしまう。ずっとみんなでチョコを作ってきたバレンタイン、それが近づいてくるのが憂鬱で、ついつい苛立つ彼女だったが……
コンプレックスは誰もが抱えているもので、なにをきっかけに表出するかわかりません。かなえさんもそれに苛まれる女子なのですが、著者さんの筆が為すコンプレックスの源すなわちトラウマの抉りかた! これがすばらしいのですよ。
他人からの心ない言葉の重さも受けた傷の痛みもとにかくリアルで、ひと言で表…続きを読む - ★★★ Excellent!!!かなえちゃん、本当にステキだよ!
バレンタインデー直前に、偶然再会した四人の女子。
以前のようにチョコを作ろうという話になったけど、かなえちゃんはそれを断ります。
そこには辛い過去があったのでした……。
多感な女子中学生の、とてもデリケートな心の動きと、友達を思い遣る優しさに、胸をうたれました。
自分もそんなふうに考えていたことがあったなと思えるような、多くの人が一度は悩み、立ち止まって考える問題を、主人公のかなえちゃんも持っています。
それをごまかすことなく、正面から立ち向かえられたのは、ステキな仲間のおかげでした。
少女たちの心の動きが丁寧に書かれていて、感情移入しながら読みました。
子供から少しずつ成長してい…続きを読む