21. 同じ読み方・表記を使い分ける
前回、同一作品内での「表記揺れ」について少しだけ触れました。簡潔に言うと、私自身は「その場さえスムーズに読めれば気にしない」派といった話です。
だとしても、同じ意味・同じ読み方の言葉は、できるだけ同じ表記で統一するに越したことはありません。
ただし、気を付けなければならないケースが二つほどあります。
①同じ表記で、複数の読み方がある場合
②同じ読み方で、複数の表記がある場合
順に見ていきます。
◆山吹色のお菓子
まずは「①同じ表記で、複数の読み方がある場合」です。
【戦いの最中】←何と読むでしょうか。
「
「さいちゅう」と「さなか」ではニュアンスが微妙に異なります。意味そのものに大きな違いはないので、読み方を読者の感性に委ねるのも一つの手ではあります。
意図した読み方をさせたい場合は、「戦いのさなか」とひらがなで書くか、いっそのこと「戦いの
「
維持するという意味の「
私の場合は現状、念を入れて「
◆想いは重い
次は「②同じ読み方で、複数の表記がある場合」です。
例えば、【
一般的に使われる前者で統一するのが無難ですが、両方を使い分けるのであれば、それぞれが表す意味を作者なりに区別しておくのが大事になります。
これは私の場合ですが、
思い:心に浮かんだ気持ち全般
想い:人や物事など特定の対象へ向けた気持ち
といった解釈で使い分けています。
【
意思:個人としての形ある意識
意志:明確な目的や方向性を持った心の働き
学問的な定義はここまでシンプルではありませんが、作品内で使う言葉の差異は、せめて自分の中で意識しておきたいところです。
※追記
【
ただ、前者は文脈によっては「
◆当ててんのよ
また、一般的な表記とは違った「当て字」は小説の華です。
「
多用は混乱を招きますので、使い所も限定したほうが効果的です。
また、当て字は「そう読ませる」のが目的なのですから、必ずルビを振ることも忘れてはいけません。
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