第164話 子供
明日はほら、稲が完成するかもしれないし、そこから種を増やせるかもしれないので。念のため1日多めにとってからにしようと思ってね。そんなに急いでもしょうがないしさ。
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侍女様と護衛騎士は神経衰弱をしたいようで、このままだと出来ないと思ったらしく二人で大きな机を作るみたい。私が作ったの物の大きいバージョンだ。
私が作っている工程を見ていたからか、作り方はわかる!と王都に行ったら材料を買うと張り切っている。もしリバーシなんて教えてたら・・・とんでもなく興奮しそうだなと思う。そのうち作ろう。
そういえば神経衰弱の振込先を設定してなかったなぁーまた最初の町に行かないとだめかー、少しめんどくさいな?神経衰弱が王都に出回ってる感じでは無いし、大して売れてないかもしれないしなぁ?その為に行くのもめんどくさいし王太子に頼んじゃおうかな?対価次第だけど、あっ収納巾着作るしそれでよくない?そうしよう。
もうやること無いし寝ようかなと思ってビーチチェアに寝転がる、横になってしまえば寝れる体質なのが良かったなと思いながら、鳥の鳴き声や虫の音がここは聞こえないなーと思いながら眠りにつく。
朝起きて、野生の動物を連れてこようと思い、侍女様と何の動物を捕まえて放つかを相談しようと思いつき、侍女様が起きるまで待つことに。そういえば魔クマのキラーちゃんと私の魔猛禽たちはどうしてるのかなと思って付与された付近まで探しに行くと、賢いことにちゃんとみんなお気に入りの場所を見つけてくつろいでいるみたい。
魔猛禽はこの場所を光魔法で見えなくしてからでもちゃんとこの場所を理解して入ってくるあたりが本当に賢いなと思う。
ん?でもピンクと白がいるってことは・・・ドリーさんに渡した魔猛禽がここにいるってことだよね?何かあったのだろうか?とドリーさんに私ら白のシープを呼び寄せる。
何でここに居るのか?って聞いたらドリーさんが自分からばかり連絡するのは申し訳ないなと思って、シープをこちらによこしたそうだ。
シープはこちらの場所を知らないのにどうして?と思ったらピンク色になったファルコが胸を張ってこちらを見ているので、ファルコが教えてくれたんだなと思い、おいでと呼び寄せてから思う存分撫でることにした。
今まで撫でたことが無かったので、ファルコも少しびっくりしていたけど、私の撫で方が良かったようで?ものすごく気持ちよさそうにしている。可愛いなぁ。
これからは少しづつ動物を増やしていきたいな、見て癒されるタイプと生活を少し手伝ってくれるような。
ファルコを撫でてると、ペッレとグリーノも飛んできたので順番に撫でて行く、どの子も特別に可愛い。みんな大事な子達だ、寿命が尽きるその時まで、みんなで楽しく行きたいなと願いを込めながら撫でる。
ガサッっと音がしたからそちらを見たら、魔クマのキラーちゃんも撫でてほしそうにこちらを見ている。おいでというと嬉しそうにゆっくりと近づいてきたから、おもいっきりわしゃわしゃと撫でてると嬉しそうにクククククとのどを鳴らしている。
こんな甘えた声出すんだ?と少しびっくりしちゃったけど、いつも運んでくれてありがとうって気持ちで思いっきりコミュニケーションをとった。
魔クマとして対峙するととてつもなく恐ろしいけど、テイムした魔クマほど強い味方は居ないのかもしれないなって、甘えてくる魔クマを見ながら思った。もしテイム解除したらどうなるんだろう?っていう好奇心が少し芽生えたけど・・・殺したくはないからやめておこう。
そして魔クマのキラーちゃんが私を咥えてどこかに連れて行こうとする、どこに連れて行かれるのかと思って大人しく咥えられたままで移動して連れて行かれた先は、魔クマのキラーちゃんが選んだ巣のような場所に連れて行かれた。
そしてそこには・・・子魔クマが2頭・・・
ん?んん?
魔クマのキラーちゃんを見ると子魔クマを咥えて私に見せてくれる。
えっ!?ええぇぇぇっぇ!?
「この子達はキラーちゃんの子供!?」
物凄い大声が出てしまったけど、魔クマのキラーちゃんはとても誇らしげに目をキラキラさせながらこちらを見ている。え?いつの間に?え?魔物って子供産むの?え?どおゆうこと?
私が大声を出し過ぎたせいか、兄と侍女様と護衛騎士が同時に現れた。叫び声だけで方向わかるとか大したもんだなと感心するも、私が魔クマの赤ちゃんを抱っこしているのを見て、3人とも目を見開いて固まっている。私も魔クマの赤ちゃんを抱っこしたまま固まっている。
まさかの想定外な出来事すぎて、私たちはどうしていいのか解らずその場で立ち尽くす・・・とりあえず、赤ちゃんは愛でたいと思うけど・・・魔クマが2頭である。えぇ?
「ねぇ?魔物って繁殖するの?」
「未だかつて確認されたことはありません、どちらかと言うと同族どうしてもつぶし合うと言うか・・・」
「そうだよね、それが魔物だよね?」
「そうですね・・・お相手が居たのか聞いてみれば?」
お相手って、聞くか・・・・・
「キラーちゃん、キラーちゃんにはつがいのお相手居たの?」
首をふるふる振っている。
「つがいは居なかったの?」
うんうんと首を縦に振っている。無言になる4人。それって魔物が消えない理由になるよね?自分一人で産んでるのなら・・・そりゃぁ討伐しても討伐しても減らないはずだよね?魔物の数がね?
そーっと侍女様と護衛騎士を見ると、とんでもなく眉間にしわが寄っている。私は侍女様の側に行き、眉間のしわを必死に伸ばす、こんな美人が眉間にしわなんて似合わない!
侍女様も諦めたような顔になり
「ローラと一緒に居ると、知りたくはなかったこの世の心理を知ることになりますね」
と言われるのは意外なんですけど!?心外なんですけど!?普通に生きてるだけなのにな?色々と知らないことを知れるのは良いことだと思うよ?無知ほど怖いことは無いからね?
でもこのまま増えるとなると困るから・・・魔クマのキラーちゃんにはまた産む?と聞いて頭をかしげてるから、産むのはこれで終わりにしてもらっていい?これ以上増えると面倒見れなくなるからお願いねとお願いしておく。
実際問題本当に次産まないかは解らないし、産むのが魔物としての生命の流れだとしたら産むのを止められるの?と色々と不安はあるけど、現状どうしようもないからこのまま様子を見るしかない。
魔クマの赤ちゃんはとても可愛い、赤ちゃんてなんでこんなに可愛いんだろう?大きくなる前に一杯可愛がっておこう、それとテイムしたほうがいいのかな?テイムした魔クマから生まれた赤ちゃんはどおゆう状況なのか気になる。
様子見をするか、早々にテイムしちゃうか、少し迷ったけど幼い時にテイムしちゃった方がいいだろうと思って、2頭をテイムすることにした。すんなりテイムできて、若い個体をテイムする方が簡単なのかな?って少し思う。
魔猛禽たちもそのうち卵を産んだりするのだろうか?魔物が卵を温める?想像がしずらいけど、卵じゃなくてそのまま生まれたり?なんだかそれはそれで出産が大変そう。
ただ思ったことは緑の地で魔クマが子供を産んだと言うことは、きっと侍女様の赤ちゃんも無事産まれてくるんだろうという安心感につながったのは大きい。
皆で可愛がって育てていくのが本当に楽しみになってきた。そして魔クマの赤ちゃんがどう成長するのかも、魔クマの赤ちゃん見たこと無いしね?気になる所ではあるよね、だんだんにぎやかになってきて楽しくなってきた。
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