だらだら生きるテイマーのお話
めぇー
第1章 はじまりは
第1話 はじまりは
この世界には
魔法とスキルが存在する
人間が生まれると
女神様からの祝福で
魔法とスキルを授かると言われている
私の住んでるヴェルト国では、全ての人間は、産まれたらすぐ、教会に出生届を出さなくてはいけない決まりがあり
その時に新生児は必ず、天秤のような物に乗せられて、すぐさまどのような魔法とスキルを持っているか確認され、国に報告され登録されることになる
魔法は必ず1つは適性があり
スキルは必ず1つは持っている
1つづつしか持ってない人がほとんどだけど
時々複数持つ人間も居たりする
そんな時は国に保護され、定期的に安否確認などされるので、気まぐれに旅に出たり引っ越ししたり、他国に行くことはできなくて、行動を制限されてしまうけど、大抵の人はそのまま出世街道まっしぐら、安定した実入りの良い収入の道が用意されているので、特に大きな不満は聞いたことが無い
他には魔物や人間以外の種族もいる、この世界には人間より魔物が沢山いるけど、私は人間以外の種族には出会ったことが無いので、いつかは交流をしてみたいなと思って居る。
まずは私の自己紹介からしたいと思います
私はサラ・カプロッティ
苗字があるということは貴族かな?と思われがちだけど、これは複数スキルか魔法を持ってる人なら必ず苗字があるので、貴族ではないです。いたって普通の平民。両親も平民。
苗字があると
国に保護されている対象人物という判断材料になるので、スキルや魔法を複数持っている人を囲い込もうとする貴族への牽制の為の苗字でもある。意にそぐわないことを強要できない仕組みになっている。
1年に1回教会でどのように過ごしていたかなどの、苗字持ちの平民には報告の義務があるため、その時に発覚してしまう恐れがあるので、滅多な事にはならないようになっている。1年に1回なんてめんどくさいけど、面倒ごとに絡まれない為には必要な事だと理解はしている。めんどくさいけど。大事な事なので2回言いました。
両親は健在で私が胃もたれしてしまうぐらいに仲が良い。この国では15歳になると成人とみなされ、独り立ちをする暗黙のルールがある。
私が持っている魔法とスキルは
魔法:風 水
スキル:テイマー 植物 裁縫 料理
隠れ魔法:光
隠れスキル:審美眼 鑑定 空間魔法 成長
という極めてまれな、魔法とスキルの複数持ちで、なんなら隠れスキルと言うやつまで持っている。
先月15歳になったので国から部屋を借りて仕事を斡旋してもらい、悠々自適に過ごすつもりだったけど、今月にはこの部屋を出なくてはいけない。悲惨だ・・・こんなにたくさんあると国に永久就職できるはずなんだけど・・・
自分に鑑定以外の魔法とスキルがあると知った時に、教会に出向いて他にも光魔法・審美眼 鑑定 空間魔法 成長を持っていると伝えたのだけど、相手にされなかったし、残念な目で見られたのとその時の行動が原因で、教会からの変人扱いされ信用がゼロになってしまった。
複数のスキル魔法持ちなら国や教会、そのほかに各ギルドから依頼が来て、お金に困らない生活が待ってるはずだったのに、私には依頼が一切来なくなってしまった、だから部屋から追い出されるし、今現在は収入も無いただの無職。
その時に私は学んだ
素直に生きるのは良くない
隠れ魔法と隠れスキルというやつは鑑定結果に出ない!
私が持っている隠れ魔法とスキルがどれだけ珍しいことかは解らないけど、さすがに数が多すぎるんじゃないかなって思っている。他に聞いたことが無いし、隠れスキルを持ってるという人間にも出会ったことが無い。
もしいたとしても私のように残念な目で見られて、教会を追い出され、部屋もとりあげられ、仕事が無くやさぐれてしまった可能性もあると思う。
それと私には少しだけ前世の記憶がある。日本人だったということ、動物が異様に好きだった、そして美味しいお菓子の味!ちょこちょこと色々な事を覚えているけど、今の世界では活かしきれてない。自分が楽して生きるためだけに使われている。
この世界に生まれてスキルにテイマーがあるのはとても嬉しいし、常に独り立ちしたら何をテイムしようかなって考えていた。今まで家の近くに居た子達をテイムしていたときは、両親がご飯の用意などしてくれていたけど、家を出てからは自分でご飯を用意しなくてはいけないからテイムは解除してから身一つで王都にやってきた。
仕事が無いのでそれで正解だったんだと思う。自分のご飯すらままならなくなってきたので。そんな状態だからなんとか部屋には居座りたいと思っているけど、それも無理そう。だからそれまでに何とかしないといけないのだけど、15歳までのんびり暮らしてきた私には何の知恵も浮かばない。どうしよう・・・
5日ほどまえ
部屋を追い出されることが決定してから、あまりにも孤独で不安になった為、その辺に居たハトをテイムして話し相手になってもらおうと思って沢山話しかけた。ハトってその辺歩いて適当にご飯調達してそうだし?私がご飯用意しなくても大丈夫そうだなと思ってね。
そんなハトに今抱えている不安や、お腹がすいたよぅと一方的に話しかけたら、その日からハトがご飯を持ってきてくれるようになった、しかも食べかけのご飯と道端に落ちてたような砂の付いた何かを・・・
前世の知識がある私はピンときたね
海辺でトンビが人間のご飯を後ろからかっさらってる映像がすぐさま浮かんだ
ハトはその辺の人間からご飯を強奪してきてくれたようだ・・・もしくはハトらしく道端に落ちてた何かを
お?らっきー!
って感じで持ってきてくれたんだろう。あの立派な鳩胸を誇らしげに見せてくれたからねご飯を持ってきてくれた時に、クルックーって言ってた。
でもそんなことしたら私がハトにお願いして盗んだと思われたら、盗人になってしまうから辞めてくれ!と懇願したら次はお金を持ってくるようになった。鳥ってキラキラして物好きだもんね?でもそれってカラスだけじゃないの?違う?と考えていたら、部屋がノックされた。
お金を持ってきたハトはご飯を持ってきたときよりも、とても誇らしげに溢れんばかりの自信と鳩胸を強調してクルックーって言ってた。
ご飯がダメならご飯を買えるお金を持ってくればいいじゃない?と言う精神のようだ。頭いいね?かわいいね、うんありがとう私の為にね・・・
ドアを開けると警備隊の人が2人立っていた。ハトが人のお財布からお金を盗んで私の部屋に入って行ったのを目撃した人が居ると。一生懸命事情を説明して詰め所に行くことは免れなかったけど、捕まることはなかった。
拘束されてる間もハトはせっせと光るものを運んで来てくれていた、警備隊の人は何とも言えない顔をしていた。私も思わず酸っぱい顔してたと思う。
ハトが持ってきてくれた貴重なお金は持ち主達の元に無事返されたそうだ。
仕事は無いし、ハトと一緒にグレーゾーンで生きるしかないのかもしれないと、決意を固めてどの動物をテイムしてばれない様に生活に必要なものを持ってきてもらおうかと必死に考えていたんだけど
私はまたピンときた
自分のスキルを上手く活用出来れば、衣食住がどうにかなるんじゃないかと。まずは自分が持ってる料理スキルを活かすために何から始めようか考え始めた。
ーーーーーーーーーー
お読みいただきありがとうございます
初めての小説
そして投稿です
つたない所があるかもしれませんが
楽しんでもらえたら嬉しいなと思いながら書いてます
夜にも1作品投稿します
この先が気になると思ったら
☆やフォローいただけると嬉しいです
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます