第11話 ゴブちゃん
ゴブちゃんには殺気や下卑感情を察知した時だけ、攻撃するように頼んでから、魔羊ちゃんに寄り添って、眠りにつくことに。だんだんと意識を手放していくときに、ガサッっと音がした気がするけど、眠気の方が強かったのもあって、寝てしまった。
ゴブちゃんがきっと退治してくれるはずだからね。
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朝目を開けると、目の前にレオ様が居た。また目を閉じた。眠ったふりだ・・・少し身じろぎをする。寝たふりだ・・・目を開けてはいけない・・・開けたら終わりなきがした。
気持ちよく眠て起きただけなのに、なぜレオ様が目の前に居るのか。もしかして私が寝ぼけただけかもしれない、そうに違いないと思って、そーっと目を開けるとやっぱり、目の前にはレオ様が居た。私はもう逃げられないのかもしれないこのストーカーから。それなら内に入れてしまった方が頼りになるのかもしれない、思い切って甘えてしまった方が楽なのかもしれない。もう一度目を閉じて考える。
いや、まだ抵抗したい、私は15歳なのだ。もっと世界を見てみたいし、こんな人と結婚したら、ぐーたらスローライフが消える気がする、スローライフこそ私が求めているものだ、卵の次に欲してる。
そもそもレオ様はモデルになってくれと言うだけで、結婚などとは言わないし、指一本触れないと言ってるから、信用していいのか?それこそ絶対だめだ。狼に食べて下さいと言ってるような無防備っぷりだろう。
レオ様は貴族だろうから、結婚してるかもしれない、なら愛人になった方が程よくスローライフを送れるかもしれない、どうする?それはそれでありか?
そんなことを考えていたら、二度寝してしまったようで、目が覚めるとお昼に前になっていた。勢いよく起きるとレオ様はいなかった。そうか夢か!夢なわけあるかぁ!って思ったけど、魔羊さんにレオ様居た?って聞いたら、レオ様が誰かはしらないけど、人間は居たという返事が返ってきた。ずーっと焚火の番をして、私のことを見守ってくれていたらしい。
魔羊さん曰く、私に触ろうとしたり、触るのやめようとしたり、においを嗅いでいたらしい・・・愛人計画はやめておこう。
なんでここにレオ様派居たんだろう?私が引っ越すってなんで知っていたんだろう?そしてさっきまで居たと思うんだけど、今居ないと言うことは、どこから覗いてるんだろう?
疑問は尽きない、けど知ってはいけない気がした。この調子でレオ様振りきれるんだろうか?難しいかも知れないなぁ。
北の街ペスカで私が生活の拠点を整えたら、どおゆう行動をしてくるかも解らないから、まだ声をかけるのはやめておこう、しばらくは様子見に限る。そのうちレオ様は私のことを飽きるかもしれないしね。ミューズなんていつの時代もその時々によって変わっていくものだ。
その時の琴線に触れたのがミューズなだけで、もし脱いだ靴下に琴線が引っ掛かればそれが、その人にとってのミューズだ。脱いだ靴下に琴線が引っ掛かる人がいたらそれもまた癖のありそうな人だろうけど。ミューズだとまとわりつかれて、捨てられるのはごめんだ。
一層の事結婚してくださいとでも言われた方がすっきりする。前世の結婚の記憶はないので、きっと独身だったのだろう。私にもそれなりの結婚願望はある。
そろそろ行動しますか。今日は何かおいしそうな果物か木の実を見つけたいな。キツネは果物や実を見つけるのが上手だからテイムできるといいんだけど、キツネは何かの気配を察知すると、違う何かに擬態してしまうのでなかなか見つけることはできない。まさに化けている。
見つけるとしたら、近くでバァーンと多いな音を立てるとびっくりして擬態が解けてしまう、それを狙うしかないんだけど、キツネを驚かしてまで探すのもなぁー。
「よし!ゴブちゃん!果物を見つけるんだ!」
と、お願いしたら、ギャッギャと言いながら、狩をしたであろう獲物や、果物をふぁらーっと出してくる。
えっ!?ゴブちゃん有能すぎません!?頼んで無いのにすでに用意してくれていた!?ゴブちゃん臭くなければずーっと一緒に居るに、は臭すぎて無理なんだよね。あの腰布を取り換えれば臭くなくなるかな?
あれ?まって?警備頼んでたはずだけど?もしかして私はほったらかして好きな事をしていた?自由だな・・・レオ様が居たみたいだから良かったけど。
ゴブちゃんを見直すか見直さざるべきか迷いつつも
さっそく新鮮な果物を少々頂いて、干し肉を食べる。お水はもちろん口の中に直接だ。テイムした子達にもお水を口の中に届ける。
突然口の中にお水が湧いた魔羊さんは、ブェーって言ってびっくりしてた。ゴブちゃんは深く考えてないのかそのまま飲んでた。スライムにはあげてない。お水居る?って聞いたらプルプル震えていらないって感じがした。
焚き火の跡をきれいに片づけてから、次の町に向けて出発する。
途中魔羊ちゃんの羊毛をもらいつつ、空間収納に入れていく。もこもこふわふわでとっても肌触りがいい、魔羊さんを梳かす櫛は持ってないから、抜け毛的なものをもらって集めいる。
時々ガサッって音がするけど、何も言うまい。
ゴブちゃんが木の実を見つけては拾ったりとったりして、集めてきてくれる、本当に優秀なんだよなー臭いのどうにかならないかなー
少し街道から外れて歩いているので、少し時間がかかってしまうんだけど、私はこの時間がとても好き。なんかのんびりと旅してるって感じでとても好きだ。ちょっとした動物にあったり、魔物にあったりもする。
そして今目の前にはクマがいる。
ピンチだ。魔クマじゃないだけましだと思いたいけど、今のメンバーでクマと戦えるポテンシャルを持っているのは居ない。ここはゴブちゃんに囮になってもらい、私は逃げるしかない。
「ゴブちゃん、クマを倒すんだ!私は遠くへ逃げるよろしくね!」
そう言って脱兎のごとく走り始める私、追いかけてくるクマ。ゴブちゃんはクマの後ろを走ってる。そりゃ逃げる方を追いかけてくるよね、本能だもんね。
口を開けてよだれを垂らしながら追いかけてくるクマ。
クマの最大速度50~60キロ、確実に追いつかれるというか、もう追いつかれてもおかしくないはずなのに追いつかれない、ゴブちゃんがクマの足ともにくらいついてる、ゴブちゃん!ありがとう!大好きだよ!
それでも、やばいいいいい・・・これ以上逃げたら本当に背中からやられる!もう戦うしかない!覚悟を決めて向き合う私。目の前にクマ、だめだやられる。
ウィンド!
一瞬の突風をクマの足元から発生させて、あおるようにバランスを崩させる。
クマも一瞬何が起こったのかよくわからない顔をしていたけど、瞬時に体制を立て直す。
バランス崩すのはクマの身体能力を考えたら5秒くらいだろう。次の手は
ウォーター!
小さな水の弾丸を作り、目を狙う、当たらない、数うちゃ当たる作戦に変更だ!ウォーターバレットを無尽蔵にだして、とりあえずぶつけてみる。1つぐらい当たるだろうと思ったら、クマの俊敏力がすごい。ウォーターガンを交わしながらどんどん距離を詰められる。
絶体絶命!
ウィンド!
足元をすくうようにクマを転倒させる。その瞬間ゴブちゃんがつぶれた・・・泣きそう。
ウィンド!
鋭い無数の刃を繰り出し、とはいかず、あまりにも慌ててて、ちゃんと練習していないので、とっさの魔法が出てこない。出てきたのは、夏の温かい風程度だった。それが何の役に立つのか!?と自分自身にツッコミを入れつつ
クマがものすごい形相でクマの手を打ち出してくる、ドゴォン、地面がへこむ。
え?このクマってただのクマだよね?魔クマじゃないよね?何なのこの威力?しかもクマ手を痛がっている、なんで?強くたたきすぎたとか?
いやいや今考えることじゃない。
倒すことに集中しないと、生き延びることに集中しないと!
痛がるクマ、なんだこのシュールな絵面はどうして?
違う!留め刺さなきゃ!
えっと、クマの毛皮は冬には高値で売れるから、なるべくきれいに倒したいから
スキル発動 成長
雄たけびを上げ始めるクマ、痛いよね、ごめんね、大事に全部使わてもらうから死んでくれ!と願いつつ、意識を集中しながら、スキルを絶妙にコントロールしながら、成長を使い続ける。
魔羊:必死なのか余裕なのか良くわからないなマスターは
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お読みいただきありがとうございます
夜に1話更新します
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