第15話 ふらふらと

いや締めくくるのはまだ早い、夕飯が待ってる。よくよく考えるとせっかく新し町に来たのに、何干し肉食べてるんだって話だ!干し肉は移動様にしてこっちでは出来立てほやほやの美味しいご飯をたべなきゃいけなかったのに!


私は反省した。ついつい目の前の食べ物に注意が行ってしまう。こうなったらお口直しのデザートを。カフェと言うやつを探そうではないか。


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ふらふらと広場周辺や大通りを歩く。なかなか活気のある町で、いろんなお店が呼び声をかけてくる、いろいろな食べ物を少しづつ試食させてもらいながら、美味しそうな匂いのするカフェを探すと、琥珀色の何かをかけている丸くて薄い茶色の丸いふわっとしたものが見えるじゃないですか!


パンケーキがある!しかも蜂蜜まで!これは絶対食べる!と鼻息も荒く、お店に入る。入ってから気づく、内装や接客してくれる人の様子、お客様の服装が目に入る、これ貴族用のお店じゃないですか・・・お値段これはまずいことになる・・・


私のようなてろんてろんな旅してましたという若干薄汚れたような服で入って良いお店ではない。慌てて踵を返すも、接客のプロに声をかけられてしまう。


「ようこそお客様、おひとり様でよろしいでしょうか?」


「いえ、お友達と待ち合わせしているので、いったん外に出て待ってみます、まだ来てないようなので」


するっと口から嘘がこぼれる、嘘も方便だ。


「さようでございますか、お友達がいらっしゃるまで中でお待ちしてはいかがでしょうか?」


「今日この町に来たばかりなので、お店を見ながら過ごしたいとおもっていますので」


「さようでございますか、良い席をお取りしておきますので、お待ちしておりますね」


「ありがとうございます」


大人な対応をして頂き、無事お店を出ることに成功する。パンケーキおいくらだったのか、蜂蜜はこの世界で貴重だもんね。


何も反省できてない私は、反省をしてカフェは諦めて、ウィンドウショッピングをすることにした。女子はお買い物見るだけでも大好きなので。


まずはお花屋さん、とても良い匂いだ。周りに妖精さんが沢山飛んでる気がする。きがするだけだけど、見てると幸せな気持ちになるから、きっと妖精さんが居るに違いない。


次はさっき行ったお肉屋さん。あの赤身の陳列を見てるだけでも幸せになる。干し肉で失敗したから見るだけだ。


次はお洋服屋さん、ワンピースとズボンとシャツを1枚づつ購入。ハンカチと刺繍糸も少し、そして魔羊さんの羊毛を染めるための粉なども購入して。ハンカチに刺繍をして売りに行きたいと思う。予定外の出費かプラスになるか?


そして、最後に魔法屋さん。

ここには薬草や、魔法に関するあるとあらゆるものが売っているみたいで、一応念のためお米の苗が売って無いか見てみるけど、無かった。食べたら口から炎が出たり煙が出るおもしろお菓子など売ってるけど、私はもう成人したので買わない。


夕飯は何かさっぱりしたものを食べたいと思い、小麦粉を小さくねってつぶつぶにしたご飯のような物を牛肉と卵で炒めた屋台で購入して食べた。チャーハンみたいなものだ。私はチャーハンをさっぱりしたものだと認識しているけど、以前の日本では違うからね?と友達には総突っ込みを入れられてた。解せぬ。


油にあたって夜はトイレとお友達になってしまったけど、大満足の一日だった。


次の日の朝は卵サンドを食べた最高、ゆで卵も食べたいし、昨日のたまご塩スープもいいと思う。たまご塩スープは10食ほど購入して空間収納に入れておく、絶品だったんだもの。


もうしばらくこの街でゆっくりしたいなと思いながら、昨日トイレに入りながら考えてたんだけど、もう一回魔羊さんにダッシュしてもらって、レオ様から離れた方がいいかなって。この街からどの街に移動するかまではさすがにわからないでしょう?この先沢山の町があっていろんな道があるからね?という考えに至ったので、今日はもう出発しようと思う。


ハト元気かな・・・と少ししんみりしてしまった。スライムなんでもバージョンアップできるなら、もう一度違うハト捕まえて頼んでみようかな?


ギューーーーっとお腹がしまるので、嫌みたい。残念。


この街を出発する前に、魔羊さんに合う鞍を購入して、必死にしがみつかなくていいようにしたいなって思うから、馬屋さんに向かうことにした。


この世界には、いろいろな動物や魔物に対応した鞍があって、その中にも魔羊さんや羊さんの鞍があるので、それを購入しようと思う。


お店にはいって、目当ての鞍の場所にまで行く。すぐに笑顔の素敵な方が対応してくれた。


「いらっしゃいませ、鞍をお探しですか?」


「はい、魔羊用の鞍をさがしているんですけど、ありますか?」


「それでしたら、こちらの鞍になります、魔羊に装着する際には、こちらのベルトで固定して、サイズの変更なども可能となっております」


「ではそれを頂きます!」


「ありがとうございます、銀貨25枚になります」


ぁっ・・・・・値段聞かないで買うっていっちゃった・・・お金・・・・・あるかな・・・・・・ないかな・・・あっても使えないかな・・・・・


「す、すみません・・・・・あの大変申し訳ないのですが、ちょっと予算が超えてしまって・・・・あの、今回はあきらめようかな・・・・と思います」


金額を確認するなんて、基本中の基本だというのに、私ときたら!また!


もじもじしている私に店員さんは輝くような笑顔をさらに強め


「でしたら、こちらの中古の魔羊用の鞍などいかがでしょうか?こちらでしたら、結構使い込まれていて、ところどころ裂傷などもありますが、激しく使用しなければ、まだまだ使えるものとなっております。お値段は銀貨5枚となっておりますが、いかがでしょうか?」


「それでお願いします!」


よ、よかったー鞍が買えなかったら、布で身体巻き付けるしかないと覚悟していたよね。本当によかったー


無事、魔羊さんの鞍を購入することができていざ出発と思ったけど、裂傷の部分があるから、ほんの少し修理をしようと思う。


この鞍は皮ではなく麻の紐ので作られているからなんとか刺繍ができる。なかなかの使い込みで、ところどころほつれていたりするので、魔羊さんの強そうな羊毛を使って補強をする。


ついでに、昨日かった刺繍糸でワンポイントも刺繍しちゃおう、何気に凝り性だったりする。今やらなくていいのかもしれないけど、ワンポイントはいれたい。


ワンポイント入れたらもうワンポイント入れたくなる。なぜなら凝り性だから、もう一つここにワンポイントがあった方が、いいんじゃないか?バランスもよさそうだしってなる。気づけば全体的にワンポイントどころじゃない刺繡を施した鞍ができた。一瞬鞍が光った気がするけど、きっと光の加減でそう見えたのだろう、目が疲れるにはまだ早すぎる。


我ながらあっぱれな出来だ、大満足。


気づけば15時近くになっている、ちょっと夢中になりすぎてしまった。魔羊さんをあづけてる小屋に向かう。魔羊さんをお迎えし鞍を装着する前に、魔羊さんにいかにワンポイントをがんばったか、自慢をする。


「みてこれ!このワンポイントがんばったの、素敵でしょ?全体的に模様を入れてみたんだけど、これ絶対魔羊さんに似合うと思うんだよね!」


「めぇぇぇぇぇぇええええー!!!」


「でしょ!素敵でしょ!、これを付けたら次から魔羊さんが走っても安定してしがみついていられると思うんだ!早速つけるね」


小屋の管理人の人が生暖かい目でこちらを見ている。なんでだろう?なんかおかしいことをしたかな?それともうらやましいのかな?そりゃそうか、こんだけ素敵な鞍になっちゃったんだもんね!そりゃそうだ、私がこだわったんだからね!


魔羊さんに鞍を装着する。毛に沈む鞍


ワンポイント見えないね・・・


でも、とても誇らしげに鞍をつけたことをドヤーっとしている魔羊さんがかわいいからよしとしよう。本人にはワンポイント見えなくなったということは言わないでおこう。


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自動更新の設定を間違えてしまいお昼の時間を更新できませんでした

本日は1話の更新にいたします


本日もお読みいただきありがとうございます


♡☆、フォローありがとうございます

感謝します

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