第5話 引っ越しする前に
こ・・・怖すぎる・・・観察って・・・見られてる?何もかも!?この人千里眼スキル持ってそう、ずーっと私の事見てるんじゃないの?怖いわ!怖すぎる!ずーっと監視されてる?
部屋に入ってからすぐカーテンをシャっと閉め、少しでもレオ様から遠い都市に引っ越そうと決心をした。
とりあえず寝よう
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ここはヴェルト国の王都オチャーと言う町で
北にペスカ
東にバリィー
西にペーシュ
南にティーノ
大きな4都市がある。隣国とはうまくやれているようで、今は大きな争いごとが無く平和に過ごせている。
私の出身地は王都から南の方へ乗合馬車で3日ぐらいの場所にある小さな村で、いったん実家に帰ろうかなと思ったけど、お仕事もらえなくて戻ってきたなんて言ったら。お尻ぺんぺんされそうだから、南の方に行くのは無し。
東西の街もうっかり知ってる人に合って母親に知られたらと思うと怖いのでそれも無し。
南から一番遠い北のペスカに行って見よう、ペスカには行ったことが無いので、初めての土地に行くのがとっても楽しみ。移動するのにどの位お金と時間がかかるのか計算してみる。
北の都市ぺスカに向かうべく用意すべきは
・ごはん
・野営用品
・用心棒
の3つ。乗合馬車で本来なら向かいたいところではあるんだけど、何分お金が心もとないので、節約をしそのために用心棒をテイムしたい。夜野営でも見張ってくれて、私が安心して寝れる相棒を見つける。
今日の目標は用心棒を2.3匹テイムすること
テイムに行く前に朝食を広場で食べて行きたいと思う。広場に向かいながら何系をテイムしようか考える。迅速にすべてを終わらせるためにはプランはとても大事だと思う。
犬系戦闘能力の高い魔物をテイムしたいなと、私は戦闘能力がそこまで高くないというか、センスが無い。勉強とか練習が好きではないので、努力しなくても生きていける範囲内で生きてきている。何事もそこそこという感じの器用貧乏なタイプなんだけど。
遊んでいたときに突然ゴブリンが表れて必死になって殺したとか、その程度の戦闘力で、必要に応じて少し学んだぐらいで、積極的に狩りをするタイプではない。めんどくさいからね
冒険者のような戦闘スキルやセンスは皆無の私。穏便にテイムしたいんだけど、今回は用心棒になれる強い魔物を捕まえたいから、少しだけ死なない程度に気合を入れてテイムする覚悟を決める。
男性のテイマーならかっこいい魔物とか見た目強そうな魔物を側に置いておく人は多く、女性はやっぱり可愛い子が多い気がする。私は自分が楽に生きられる動物や一緒にお話ししたり、遊んだりできる動物だけを今までテイムしてきた。
別に、お友達がいないから話し相手探してたとかそんなんじゃないんだからね?動物と話してる方が楽しかっただけだよ?
さて・・・広場についた!
腹ごしらえは屋台のサンドイッチ。おいしそうな卵が挟んであるサンドイッチ。前世の記憶にある、卵がふわふわしたものではなくて、目玉焼きが挟んであるだけなんだけど、十分に美味しい。本当はお米に卵焼きを食べたいけど、この世界でお米を見たことがないので、パンと一緒に食べる。
そしてマヨネーズもケチャップもない。味付けは塩だけ。最高に美味しい。私の朝ごはんは毎日卵を食べると決めている。3食卵でも飽きないと思う。
前世で食べていた卵より少し味が甘くて濃い感じがする。動物たちが水浴びや入浴をした後の、水に濡れた時に ”もわ” っとした匂いが広がる感覚を思い出してほい。自分が大事にしてるペットのにおいってご褒美じゃない?ご褒美だよね?
鶏を買って連れて行くのもありだけどあの子たちほんと気まぐれで、歩いてくれないし、どっか行っちゃうし、虫持ってくるし、テイムしてもいうこと全く聞かないんだよね。それに戦闘能力ほぼ0というか腕力は期待できないんだけど、あの魅惑のデスボイスを奏でて人間の鼓膜を震わして平衡感覚を奪うことができるんだけど、もれなく私もその被害にあうので用心棒としては却下なのだ。
美味しい卵サンドを食べ終わり、郊外に向かうことに。
護衛をテイムすると言うプランはあるけど、テイムするためのプランは無い。運よくよさそうな魔物に会えたらテイムするっていうプランである。人生ほどほどにだ。
郊外に出るとハトが私の位置より少し先の方に止まっては地面をついばんでいる、何かご飯を見つけたのかな?ハトの方に歩いていくと、またハトは少し前方の方に飛んで行ってしまって、何かをついばんでる、そして私が歩いていく。ということをしばらく続けると、前方から臭いにおいがしてきた。
この匂いは確認するまでもない、ゴブリンだ。なんであの子達こんなに臭いの?本人達に鼻は無いの?ゴブリンたちの寿命って知らないけど、生まれてから一度も水浴びとかしないのだろうか?生まれた瞬間からあんなに臭いんだろうか?
前に一度ピン!とひらめいたことがある
ゴブリンのあの臭い腰布の秘密を知れば、匂い袋、ハンカチ、その他、布を使う女性用の小物や服などに、匂い袋のように永遠と香りのするよい布を作れるんじゃないかと!
その布で作った小物や服は絶対売れる!と思って、ゴブリンの布の秘密を知るために、家に持って帰ったら、母親にえっらい怒られて捨てられたっていう記憶が蘇ってきた・・・
今ならその匂いを解き明かすチャンスなのでは?とりあえずテイムしてみよう。
ゴブリンの頭の中に直接響くように心の声を乗せてテイムとつぶやく。本当は目を見てテイムというとテイム率が上がるんだけど、ゴブリンと目を合わせたら確実に襲い掛かってくるので、危険なことはやめておく。
ゴブリンが膝をついた。なぜテイムに成功したかとわかるかって、テイムされた動物はテイムされた瞬間、ほんの一瞬だけ体の力が抜けるようで、今みたいに膝をついたり、力が抜けるようにしゃがみこんだり、生き物によって少しづつ違う。
猫ちゃんの場合は香箱座りや、またたびもらったかのようにスリーとなる、ただ猫は本来もそおゆう行動をとるので、一度テイム成功した!と思って手を出したら引っかかれたから油断大敵でもある。あの時は猫を撫でたかっただけだたのと、テイム成功したと思い込んでたから、二重でショックだったなぁ・・・
無事ゴブリンをテイムできたので、腰に巻いてある布を取ろうとしたんだけど、あまりにも臭くて、手で触ることすら無理だなと思って、川の方向に歩いていく。
ゴブリンに魔物を狩らせて楽をする(予定)!これぞテイマーの正しい生き方だ!と、自画自賛しながら歩き続けると、川に出たのでゴブリンに水浴びをしてもらうことに。
ゴブリンに水浴びさせるっていうのが本当に難しくて、ゴブリンは生まれてから水浴びをする生き物ではないんだなと、確信を持てた。
なぜならその生物たちの生活の中に、お風呂やトイレがない場合、見たこともなければ聞いたこともない状態だと、こちらからお風呂に入ってと命令しても、お風呂と言う物を知らないから理解しようがないのだ。
トイレはこおゆうおのだと伝えても、実物を目の前に実践してみないと、まずできない。そこはテイマーにとって教えていかなきゃいけない部分なので、なかなかに骨が折れるなという感じ。
ハトは思った
この飼い主ぃ、ゴブちゃんの体臭のことをお風呂に入ってないからだって思っててまじうける
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お読みいただきありがとうございます
夜にもう1作品アップします
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