第6話 どんどんテイムしていく
なぜならその生物たちの生活の中に、お風呂やトイレがない場合、見たこともなければ聞いたこともない状態だと、こちらからお風呂に入ってと命令しても、お風呂と言う物を知らないから理解しようがないのだ。
トイレはこうゆうのだと伝えても、実物を目の前に実践してみないと、まずできない。そこはテイマーにとって教えていかなきゃいけない部分なので、なかなかに骨が折れるなという感じです。
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テイムすれば心が通い合えるかというと、そこはちょっと違う。意思疎通が図れるようになっても、それなりに訓練しないとトンチンカンな動きをすることもある。文字を書くということは体の構造上できない場合が多いけど、親切丁寧に教えれば文字ぐらいは個体によって読めるようになる。
すべてはテイマーの教育次第というわけ、他のテイマー沢山テイムして、覚えの良い子だけそばに置いたりしたりもする。私は教えると言うことがメンドクサイのでやらない。
私はその場その場だけで、話し相手が欲しいなと思ったら、その場でだけテイムして、あとは解放したりしている。今回も、旅の間だけ役に立つ子をテイムしようと思っている。お世話をするのが大変だからね。責任は負いたくない。
テイマーというより、猛獣使いとか、トレーナーって言葉の方がしっくりくるスキルだなと思う。テイム自体も相手が弱い強い関係なく、運よくテイムできるかできないかという感じで、個体によって確率でテイムできるんじゃないかな?って思っている。
例えば
猫:テイムできる確率 87%
犬:92%
鳥:76%
うさぎ:78%
ゴブリン:76%
ウルフ:83%
という感じに、個体によって成功率があるきがする。計算は苦手なので、ちゃんと計算したことはないんだけどね。
どうやって確率が決まってるかはわからないんだけど、私の勘だと戦闘能力だったり、強力なスキルを持ってる子はテイムしずらいなって思う。愛玩対象はテイムしやすくて、犬猫ちゃんはとてもテイムしやすい種族だと思う。
ゴブリンを囮にし、そのすきに私がツヨツヨ犬系魔物をテイムしようという試みなんだけど。どうやらハトが何かの居場所をわかっているかのようで、誘導されている気がする。その誘いに乗ってみようかな?と思いながら付いていくとそこには
白くて大きなモフモフがいた
こ・・・これは・・・魔物の中では比較的おとなしい、
とにかく、ふかふかもふもふ、食費が安い、いい匂いと三拍子そろった、自宅に1匹いてほしい素敵魔物なんです。早速テイムだ!
魔羊は今お食事中なのでゴブリンを囮にする必要がない。もし魔羊と目が合うと、魔羊のその時の気分によって突進してきて弾き飛ばされたり、踏みつけられたりする。弾き飛ばされた瞬間はモフモフなので全然痛くないんだけど、地面にたたきつけられるときはもちろん痛い。そこにあのかわいらしい足でさらにとどめを刺そうと駆け寄ってきて、踏みつぶしが加わる。
かわいい見た目と違って気分屋で、あんなに丸々なのに俊敏な動きをするし、その時々の出方が違う。魔羊の平均的なサイズは1.5メートルぐらい、でも今私の目の前にいる魔羊は2メートルぐらい、これはいいベッドになる、絶対テイムする。
魔羊の頭の中に直接響くように心の声を乗せてテイムとつぶやく。
1回目のテイム失敗
2回目のテイム失敗
3回目のテイム失敗
4回目のテイムで魔羊さんがゴローンとなって私の足元まで転がってきた。
テイム成功したー!やったー!快適なベッド確保ー!魔羊用の鞍もあるんだけど、節約のために今回は鞍は買わないで、直接乗ってみてそのまま移動できないかどうかの確認をしてみた、あまり快適とは言えないけど、疲れた時に乗るのはありかもしれない。そしてふかふかだ。素敵な寝床を確保だ。
名前は付けない、お別れするときに情が残ってはいけないから。2メートルもあるこの子は街中には入れない。街中に連れて入るにはギルド登録をしなくてはいけない、正直めんどくさい。やっぱり郊外の一軒家に住む選択肢を選ばないと、たくさんのモフモフに囲まれてスローライフは無理だなぁと改めて思う、お金落ちてないかなぁ?
お次は戦闘に強そうな犬系魔物がいいな。
「ハトさん?いい感じに強そうでテイムが楽な犬系魔物の場所まで案内してもらえないかな?」
「くるっくー!」
とっても自信ありげにハト胸を見せてくれたので、ついていくのが楽しみだな。張り切ってるからかハトの移動速度が速いので、ほんの少し小走りでついていくとそこには・・・
スライムが居た。
スライム違う、旅のお供には頼りない、生活するなら家に1匹いると楽なんだけど、今回の旅には必要ない。
「ハトさん、スライムさんは今回の旅にはいいかな?」
「クルックー!!!」
「いやでも、テイムすると逆に連れて行くの大変かなって思うし」
「クッククルックー!」
「なんでそんなにスライム推しなの、ハトさんがスライムさん好きなだけでしょ?」
「グルッグー!」
「そんなに怒らなくてもいいじゃない!わかったよテイムするね」
スライムの頭の中に直接響くように心の声を乗せてテイムとつぶやく。
1回目テイム失敗
あれ?おかしいな?スライムのテイム確率って100%だと思ってたんだけど、違ったのかなぁ?限りなく99.9%に近いテイム率だったとか?もう1回テイムしてみよう。
2回目テイム失敗
えぇ!?スライムのテイム確率98%とか?今までスライムでテイム失敗したって、聞いたことないんだけど、私のスキル大丈夫かな心配になってきたんだけど、もう1回やってみよう
3回目スライムがみよーんって地面に広がった
お、テイム成功した?最初の2回の失敗って何だったんだろう
「ハトさんスライムテイムしたよ、これで満足ですか?」
あーーーーーー!!!!!ハトがスライムに飲まれてる、なにやってるの、まって溶かさないで、だめだって、スライム捕食ストップ!そのハトは食べ物じゃないからだめぇ!!!!!!!!
ハト・・・・・・・スライムに・・・・・・・・・・・・・・・捕食されてしまった・・・・
え!?なんで?食べちゃダメって言ったのに!このスライム言う事聞かない!スライムは言う事聞く魔物なのになんで?
ハト・・・・・食べられちゃった泣きそう。次の街に行くときにハトのテイムを解除しようと思ってたけど、情が沸いてしまっていたから、次の街に行くときも一緒にいこうとひそかに思っていたのに・・・これはちょっと心がつらいな・・・・・
ハトなんでスライムのそばに寄って行ったの・・・むしろ自分から食べられに行ったように見えたんだけどなんで?普通同じテイマーにテイムされた魔物は捕食し合わないはずなのに。
あまりにもショックすぎて、泣いていたら
「クルックー」
えっ!?ハトの声が聞こえる。あたりを見回してもハトの姿は見えない。悲しすぎて幻聴が聞こえたのかと思って、また泣いた
「クルックークルックー」
あたりを見回すもやはり何もいない、いるのは魔羊さんとスライムだけだ。ストレス強すぎて幻聴聞こえてるのかな、いったん部屋に戻ろうかなと思っていたら。
ぽん
という音とともにハトがばばーんとスライムから生まれた。
ちょっとよくわからない。
ハト:ニヤリ
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読んでいただきありがとうございます
明日も2話更新します
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