第24話 知らない場所でさまよう
「スライムあなたの名前はラロ、これからよろしくね!」
ラロは素敵な名前思いつくなーと思う反面、帰り道どこかなーって
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幸いにも空間収納のなかに、ご飯は一杯ある。ただし飲み物は無い。でも水魔法でいくらでも作り出せるので、水魔法様様だ。
空間収納の中にあるご飯を消費しつつ、狩もできてご飯を確保できれば、2週間ぐらいは迷子になっても大丈夫かな?
そんなゆるい計算をしつつ、急いでも仕方ないので、ラロと一緒にのんびり歩く。ラロも楽しそうにぴょこぴょこしたり、私の頭に乗ってきたりして、楽しそうにしている。
スライムのジャンプ力ってすごと思って私もジャンプしてみるけど、当然ながらできない。
のほほんとゆったりとした時間を感じながら歩いてると絶壁にたどり着いた。上の方を眺めてみてもてっぺんが見えない。なるほどな?予想した通りの場所かも知れない。
印をつけるか目印になるものを探す。フローラからもらった毛を木に結び付ける。結び方はご祝儀袋についてるようなゴージャスな結び方だ。なぜならこちらの世界の人はこの結び方を知らないと思って居る。見たことが無いから。
そして先ほどのラーゴ村でアウローラさんの元に帰るまでは、何も信用しないと決めたからだ。目印を移動されたらたまらないと思ったので、あえて複雑な結び方をしてみました。
よぉーし、ちょっとした探検だ!怖い魔物が出ないといいなと思いつつ、ラロと一緒に絶壁を左手に歩き出す。
2.3時間は歩いただろうか?魔物に全く遭遇しない。こんな平和な場所ある?町から町に移動する時は、大きな街道を歩けば魔物に遭遇することは少ない。魔物もここに出たらすぐ討伐されるという本能があるのか?そしてなにがしかの魔物除けの魔法が施されているらしい、街もそう。
それでも魔物除けは100%ではない、むしろあるだけちょっとまし、程度の気休めでしかないので、魔物に遭遇しなかったら運が良いと言う感じに、大抵は魔物に遭遇する。
石を投げれば魔物に当たる
と言われるぐらいには魔物が多い世界。私がここまでの移動で魔物に出会わなかったのは、ものすごく運が良い部類に入る。だからフローラに選ばれたの?
王都に行くときにも魔物にあわなかったかな?思い返せば森で遊んでてもそんなに遭遇したことないね?気のせいかな?
森は危ないから入っちゃダメ!って言われてても良く入って遊んでた。鳥をテイムしては話してた。ん-今思うと運が良いだけではない気がするね?でも今はそんなことを考えていても始まらない。
今後のことも多少なりとも考えないとな・・・フローラのテイム解除するべきだろうな・・・って少ししんみりしながら歩いてる。
でも!今まで見たことの無い魔物や珍しい動物が出てきたら、絶対テイムして帰ろう!と鼻息も荒くテクテク歩いてる。魔物一切出てこないここには生命が居ないの?ってぐらい会わない。少し不安になってくる。
良く考えると鳥の鳴き声すら聞こえませんけど?風で木々の葉がこすれている音はするけど、動物の鳴き声が全然聞こえないかもしれない。これは逆に以上事態では?動物の鳴き声が一切聞こえないって、ものすごく恐ろしい魔物が近くにいるのかもしれない!
想像すると少し背筋が寒くなったので、気持ち早歩きになる。私の気持ちを汲み取ったのか、スライムは私の肩で大人しくしている。
「ラロは何か気配を感じる?」
ぷるんぷるんとほっぺに当たってくるけど、どっちなのか判断に悩む。もっとお返事が解りやすいように言葉を選んで質問する。
「私が戦ったら負けちゃうような強い魔物か動物がこの辺にいる気配ある?」
頬をベチベチ叩いてくる。ますます返事がどっちなのか解らない・・・というか頬を叩かないで・・・お肌への刺激良くないから!将来ダメージを受けてシミシワになったら大変だから!
そっと頬とラロとの間に手を入れる私。私は美しい物が好きなんです。今は15歳の私のお肌がどれだけ最強化わかりますか?ぷるんぷるんのハリ艶、みずみずしさ、一切のシミのない美しい表面に毛穴も目立たず、しわも無い!寝起きに枕のあとがなかなか取れないなんてことも無い、美しい肌なんです!
今世ではこの美しい肌を死守したいとおもってるんですよ!だから!顔はダメ絶対!叩いてはダメ!とこんこんとラロに説明した。
ラロは意味が解らないと言う感じでぽかーんとしていた。スライムもぽかーんってするんだなって思いながら、説得は終わった。
私には緊張感が足りないかもしれないと思いつつ、よしもう一度ちゃんと警戒して歩こうと思ったら、ペタペタペタって足音がする。初めての命の気配!二足歩行の生き物?
足音が鳴る方を見ても何もいない。気のせいだったかな?再び歩き続けると、またペタペタという音がする、これは何かが付いてきてる気もするけど、さっきのラーゴ村の人達の足ならこんな音がするかもしれないかな?
ラーゴ村の人は見た目人間っぽいけど、ところどころ身体的特徴が違ったけ。足はフィレみたいだったからペタペタ足音しそうだし?
と、思ったら顔の横をブォンとした音が通り過ぎたと思ったら、少し前のにある木が木っ端みじんになった。
これは死ぬパターン!そして木片が当たって痛い!やるかやられるかだこれは!!!私もとっさに石を掴んで飛んできた方向に投げる、もちろん木が木っ端になることは無いし、なんなら手がにゅっと出てきて、石を掴まれてしまった。
死を覚悟した。もうちょっと生きたかった・・・と思いつつも最後のあがきで、光魔法でフラッシュを相手にたたきつけて目くらましをする。
キャーーーーーって叫んでる、あれ?声が幼い?ギャーーーじゃない、キャーーーだ、まるで子供の叫び声。え?と思って近づいてみる、念のため空間魔法で相手の周りの酸素は抜いたから動きは鈍いはず。
近づいてみると、おそらくラーゴ村の住民で、私と歳の変らない子が居た。魔物を殺すことにためらいは無いけど、同じ人型はちょっとためらうし無理かな・・・オーガみたいなのは倒せると思うけど出会ったこと無いからわからないけど、臭かったらやれると思う。
どうしようかな、殺そうとしてくるぐらいだし、でもな・・・・・空間魔法を解除しよう、何かあったらまた光魔法のフラッシュ叩き込めばいいよね。と頭の中で考えをまとめて、酸素を送り込む。
酸素を送り込まれて元気になってきたのと同時に、めそめそ泣いている。困ったな・・・私の方が泣きたいんですけど?立ち去っていい?背中を見せたら殺されるかな?そんなことを考えていると。
落ち着いたのか、その子が涙を流してにこにこしながら近づいてきて、胸やらお尻やらをすっごい触ってくる。ちょっとやめてぇー!触らないでぇー!村に行ったときにもされたけど、なんなのこれ?
この子は石で私を殺そうとしてきたのに、何で触ってくるの?もしかして握りつぶそうとしている・・・?一瞬自分の考えにゾワっとしてしまったら恐怖しか出てこなくなった。
下手に動いて握りつぶされるのも怖かったのでなすがままになっていたら、すっごい話しかけてくる。何言ってるか全然わからないんだけど。
戸惑いつつも今すぐ殺されるってわけじゃなさそうなのには少しホッとする。力加減の解らないこともが全力で遊びにやってきた状態かな?ってこの子の顔を見てるとそう思った。
悪意も無ければ害意もなさそう、純粋な好奇心ってところかな?でも人に向かって石を投げると危ないってことはしっかりと教えよう。これをまたされたらたまらないので。
「私はサラ サラ 名前がサラ サラだよ、サラ」
そしてこの子の名前を聞く
「"`#=$*%+L!!!]
発音できません
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昨日はお休み頂きました
ありがとうございます
今日からまた1日1話がんばります
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