第5章 ドレ国
第93話 ドレ国の買取価格
「私が馬を望んでるとか、私の為にとか言って誰かさんを利用しないでよ?」
そっと目を反らした。今までそうやって釣ってきたんだな悪い奴め!
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冒険者の収入があまりよくないからといって、何もしないのは収入が無くなってしまうので、とりあえず冒険者ギルドにいって、今日だけでもやれそうなものを受けようという話になったので、冒険者ギルドに行くことになった。
冒険者ギルドには宿から歩いて20分ぐらいの所にあった、遠い・・・安宿だしそんなもんかな?
ギルドの中に入ると、うん、今まで見たような昼間っから飲んでる人は居ない。閑散としている。これは・・・人気無いですねー?冒険者ギルド人気無さ過ぎだねー?
掲示板あるの?埃被ってない?と探してみると、凄く大きな掲示板に、10個にも満たない依頼が貼ってある。
護衛騎士が小声で
「朝から数が変わってない、誰も依頼うけてないんじゃないか?」
と言っていた。それはそれでどうなの?依頼受けてくれる人が居ないと困ることもあるよね?
依頼を見てみると
”鳥の羽根を集めて欲しい”
”魔・うさぎの毛皮”
”魔・きつねの毛皮”
”魔・白蛇”
”魔・シカの角”
”水晶”
と多岐にわたるけど、全部娯楽系なのではないかな?と思うような内容ばかりだ。それだけこの国が富んでいるということなんだろう。素材などの買取はどうなってるのか聞いてみようかと受付のお姉さんに聞いてみると。
魔物にはランクがついてて
Sランク 金貨??? 誰見たことが無い幻の魔物 例:妖精
Aランク 金貨1000枚 パーティー推奨 例:魔ドラゴン
Bランク 金貨20枚 高級食材になる魔物 例:レアが付く魔物 動物
Cランク 金貨5枚 襲ってくる魔物 例:魔オオカミ 魔クマ
Dランク 金貨2枚 襲ってこない動きの速い魔物 例:魔シカ
Eランク 金貨1枚 襲ってこない動きの遅い魔物 例:魔スライム
と言う事らしい。これはなんか酷いね?冒険者を馬鹿にしてるのかな?Cランクまでは理解できるとしても、Bランクからひどくない?これはこの国に冒険者は居ずらいね。この基準はドレ国ならどこに行っても一緒と聞いたので護衛騎士が難しい顔をしているのがよくわかる。
魔クマ、魔オオカミがなぜCランクかと言うと、逆に魔物除け装置で魔物を見かけなくなってしまったらしく、見つけるのが大変と言う事らしい、見つける手間暇を考えると、この国の生活基準で行くと安い気がする。
魔オオカミと魔クマが同じランクと言うのも何となく納得がいかない顔をしていたら、魔オオカミ単体ならDランクだけど、群れを成す生き物だからCになってると。ドレ国の魔オオカミはかなりの大所帯らしい、それってもう・・・討伐してない弊害が現れてるのでは?と思ったけど後で森に行ってから話そうと思った。
魔物除け装置があるから、すきなだけ持ってきてもらってもいいそうだ。そして気になる素材の買取は、冒険者ギルドでは買取をせず、商業ギルドにて買取をするそうだ。ちょっと意味が解らない、冒険者ギルドいらないのでは?以前は冒険者ギルドでも買取をしていたらしいのだけど、ここ最近王命で素材は商業ギルドで買い取るようにとお達しがあったそうだ。
それって・・・魔物除け装置が聞きすぎて素材が無くなってきたのでは?これも森に行ってから・・・
魔物除け装置は素晴らしいし、このドレ国の様子を見るととても繁栄しているけど、すでに陰りが見えてると思って居るのは私だけだろうか?侍女様も護衛騎士も眉間にキュっとシワが寄りそうな顔を我慢している気がする。
この国はしばらく滞在するには楽しいかも知れないけど、永遠に住める国では無いなと思った。
冒険者ギルドの職員さんに魔物除け装置はどの位の範囲が有効なのかと聞くと、半径100メートルとのこと、想像より広範囲ですごい。範囲は半径100メートルらしいけど、範囲の外に出てしばらく歩いてもなかなか魔物が出てこないそうだ。
魔物除け装置を作った人はそんなはずは無いと言ってるらしいのだけど、実際魔物は寄ってこないのだから、装置を作った人が想定していた距離より、範囲が広いだけではないか?とみんな納得しているらしい。
それって、逆に森の中に何か変なのいる可能性もあるってことじゃないの?単純に魔物を食べるなにかおっかない生き物がいるってことじゃないの!?だって製作者がおかしいって言ってるのに、それはおかしいじゃない!?
私も物作ってるからわかるけど、自分が想定した範囲外のことって起こるよ、時間が経過したりしなかったりさ、最初のイメージの時は空間に棚おいて、そこにしまう感じをイメージしてみたけど、実際はぽいぽい入れるだけで、どう整理整頓されているかわからないけど、お互い干渉し合わないようになってるしさ。
最初のチャレンジが忘れられないから、テントの中に空間を作りたいなと思ってるんだけどね。空間収納に棚などおいて、秘密の小部屋みたいにきゃっきゃうふふしたいだけなんだけどね。あわよくば中に入ったら広大な土地とかあったりしてね?
話それちゃった
とにかくイレギュラーなことは起こるけど、ものすごく斜め上の物は作られないと思って居る。
とにかくアンバランスな変な感じの国なんだなということはよーくわかった。色々話したいこともあるし、森に行くことにした。
丁度お昼ごろだったので、ランチはどうするかと聞いたら、とにかく街を出ようと言われたので出ることに。街道をしばらく歩いてから道をそれて歩き始める。1時間ほど歩いたところでみんなしゃべりたかったのだろう、本題がスタートした。
「あのギルドさ、というかドレ国さ、もう魔オオカミが大所帯だとか、魔物があふれてるよね?でも周辺に魔物居ないってことは他国に流れているか、その奥にさらに怖いのが居てその魔物が魔物を食べてるって可能性あるよね?」
「オオカミが大所帯になるのはたまにある話だけど、先ほど別の冒険者から聞いた話によると100匹ぐらいの群れになってるらしいです、異常な数ですよ」
「1つの群れだけではなくて、複数要るようです」
「オオカミだけで・・・?それはまずいんじゃないのー?いくら魔物除け装置があるからって数の暴力って言葉もあるしね、いざ装置が壊れたりメンテナンスで止めた時が怖すぎるね」
「最悪よそに流れてる可能性もありますよね」
「魔物除け装置使は他国の方へ誘導もできるかもしれません」
「うわ・・・最悪やってそう。それに素材の買取を一か所にしろって王命が出たって言ってたけど、魔物を討伐しないと素材は出てこないわけだし、素材が無いってことだよね?他国から買い取ってる感じなのかな?それだとお金が外に出て行くばかりで、中身が空っぽになっちゃうよね?」
「技術でカバーしてる可能性もあります、高度な民芸品を作って他国に売ることや、ドレ国で生産して外国に売ると言う可能性もありますよ?」
「ドレ国の特産品もしらべてみたが・・・特には無い」
「ないのか・・・それはもう・・・・・・どうする?どの位居る?今日魔物とどの位遭遇するかで決めようか、すぐ別の国に移動するなら南の方のリケーネ国に言行ってみたいな、なんかさ国を移動すれば楽できるかもって思ってたけど、その国々によっていろいろあって一長一短だね。バランスの良い国ってないんだね」
「そうですね、その中で一番自分に合ってる国を見つた時が、旅の終わりの時かもしれませんね」
侍女様ポエマーな感じでかっこいい。この二人も居心地の良い国を求めているのだろう。それにしても魔物に合わないね?本当にこれは冒険者辛いかも。薬草採集の依頼も無かったしなー全部外国から素材を買ってるのだろうか?まだ国力があるから騙せてるだろうけど、国力なくなった時が怖いねーその前に違う国にいきたいけど、ちょっとお金もね?貯めないとね?
更に1時間歩いて開けた所に出た。綺麗な湖がある場所で魔物がわんさかいる。魔物除けの影響で寄せられてしまったのだろうか?
何も言わずに侍女様と護衛騎士は飛び出して行って、ものすごい勢いで狩りをし始めた。魔物たちが逃げ始めたので、私は風魔法で遠くの魔物を討伐する。風魔法は主に生活魔法で使っていただけだからいざ戦闘となると、慌てちゃってちょっとかわいそうな感じで身体二つになっちゃったりして、収納巾着無い人はどうやって持って帰るんだろう?って感じになってしまったので、途中から突風を出して進路妨害をすることに徹した。
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