昇らぬ太陽

ある日、父親からアメリカ留学の提案があった。日本の大学に見放された自分が、英語の世界で受け入れられるか試してみるのも良いのではないかと言われた。驚きの提案だったが、この言葉を聞いて瞬間的に「夢が叶ったかもしれない」と思った。

日本の大学受験での挫折から、アメリカ留学の可能性が見えてきたことで、「受験に失敗した落ちこぼれ」から「アメリカ留学の神童現る」という劇的な転換を果たした。しかし、これが新たな不運の始まりであることは、その時は誰も知る由もなかった。