概要
それは私たちが生きた証
大人を憎んだ。
戦争を恨んだ。
身勝手な正義を振りかざして何も知らない人間を巻き込む。
親の顔も知らない私たちの存在なんてあってもなくても変わらない。
そんな世界が大嫌いだった。
でも今だけは何でもいい、誰でもいいから妹を助けてほしかった。
「お願い、妹たちを助けて…」
どんどん冷たくなっていく妹の体を抱えて必死に温める。
誰でもよかった。
妹たちには未来を生きてほしかった。
思わず口からこぼれた願いは
「お困りかね、お嬢さん」
夜闇をそのまま映したかのような真っ黒なローブに身を包んだ3人の男によって叶えられた。
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