概要
さあ、いこう。
2020年8月。
この年に起こった観測史上最大の豪雨。
川の氾濫によって命を落とした渋谷大輝は、当時高校3年生だった。
彼は氾濫に巻き込まれる間際、幼馴染の宮野ひかりに電話をかけていた。
約束を守れなかったこと。
「野球を辞める」という決断を告げようとして。
彼の葬式の日、ひかりは帰りの電車のホームで、「3番線乗り場の駅員」と名乗る男と出会う。
男は彼女に告げた。
次に来る電車に乗れば、彼にもう一度会える。
ただし帰りの電車が、いつキミの前に現れるかはわからない。
そう、——告げて。
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