第8話


 「なんでそんなことを…?」



 連絡が来てたら何?


 そんなこと、あなたに関係が?



 駅員さんは答えなかった。


 疑問をぶつける私に、微笑んだような顔を見せて。



 「もうじき、電車が来ます」


 「電車が…?」

 

 「次はいつ来るかわかりません。何せ、普段は通っていませんから」



 電車が来る。


 ホームに人はいなかった。


 駅舎の中にも。


 あたり一面がらんとしてて、さやさやと風が鳴いている。


 何かが通り過ぎる気配はなかった。


 何かが、近づいてくる気配も。



 

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