第20話「知識不足か、田舎が悪いのか・・・」
電車にガタゴト揺られること30分弱。
下沢(しもさわ)という小さな町にあの駅で降りた。
ここも、皆瀬とセットで観光雑誌などに載る有名観光地。
んで、今回向かうのは、その観光地の一つ。
駅から踏切を渡って、商店街っぽいところを歩く。
すると、川にでる。
川の河川敷は、自然に形成された石畳が広がる。
「ここ、なに?」
「石畳っていう、まぁそれだけなんだけど、割と有名な観光地」
石畳は平地というわけではない。
大きな岩がゴツゴツと転がっているイメージで、かなり上下の迫力もある。
もちろん登ることもできる。
川の見えるところまで向かい、適当なところで座り込む。
「これだけだけど、ゆっくりするのもいいと思うんだ。俺はね」
「うん」
なんとも微妙な返事。
周りには、そこそこの観光客の数。
でも、石畳のエリアがかなり広いおかげか、人が密集しているという感覚はない。
「すまんな、こういうところしか知らなくて」
「別に」
知らないわけではないが、電車と徒歩だとこれぐらいが限界ということだ。
車があれば話が変わってくるが、高校生はバイ原付クの免許ぐらいしか取得できない。
チャリンコでも行けなくはないが、起伏に富んだ地形が故、太ももが動力源の自転車の移動はかなり厳しいところがあるだろう。
「・・・」
「・・・」
なーんか、微妙な雰囲気。
ここに来るの、ミスったかなぁ。
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