乙女ゲームの悪役令嬢になってしまった僕の、明後日な方向の奮闘記!
神崎克之、28歳。性別は男性。職業は紅茶のインポーター。
……の、はずだった。
しかし、ある日目覚めたら、以前にグッズの監修をした乙女ゲーム『黎明のアタナシア』の悪役令嬢――アデライード・ルカエラ・リズ・ローゼンダールになってしまっていた!
アデライード・ルカエラ・リズ・ローゼンダール公爵令嬢はどのルートでも必ず破滅か死を迎える運命だ。
僕はどうなったのか。アデライードに転生したのか憑依したのか、それともこれはただの夢なのかすらよくわからない。
一応、死ぬのは嫌だから運命を回避したいけれど、僕はグッズ監修をするために世界観やキャラの設定資料を読んだだけで、実際のゲームは一切やったことない。シナリオなんて知るわけないし、資料の内容だってもうすでに曖昧だ。
ってか、そもそもアラサー♂が貴族の令嬢(超絶美少女)のフリをするなんて、無理が過ぎる。
え…? いや、普通に詰んでるよね…? コレ…。
とりあえず落ち着くためにお茶を飲もうとしたんだけど、それが原因で僕が(もとの)アデライードではないことがバレてしまって――!?
攻略も恋愛もしない!
乙女ゲームの悪役令嬢になってしまったアラサー男の明後日な方向の奮闘記!