アカシックノート　〜世界を嫌う少女は異世界を旅する〜

これは、何万年…何億年…と気が遠くなるほどの長い歳月が経った後のお話。

アイリーンという一人の少女がいた。

彼女の住む世界では、地球の21世紀頃とは違い、映画、音楽、アニメ、その他もろもろのサブカル文化が著しく衰退していた。

それは、人々に魔法という万能過ぎる力が与えられ、簡単に願いを叶えることができるようになってしまった人達が、空想の世界に想いを馳せることがなくなったことが主な原因であった。

さらに、万能な力を得たことで人は、その力を失うことを恐れ、変化を嫌うようになってしまっていた。

アイリーンはそんな人々のことを嫌い、自分が住んでいる世界をも嫌うようになってしまった。

そんな彼女は、いつしかこの世界ではない世界、異世界を旅するようになっていった。