作者様は電撃文庫などで作品を出版されていた、ガチガチのプロの方です。
文字通りのプロレベルに練り上げられた世界観、魅力的なキャラクター設定、洒落た言い回しなど、優れた点は多々ありますが、私が着目したいのは、いわゆる「流行り」と「個性」の融合を試みているという点です。
作者様はいわゆるダークファンタジーを得意とされていますが、昨今の流行りは「異世界転生無双もの」に代表される、さっぱりとした軽く読める話で、長く重厚な言い回しや設定はむしろ敬遠される向きにあります。
ですが、本作品は得意とする部分を生かしながらも、読みやすさ、軽快さ、分かり易さを重点に置いて書かれているように思います。
更新頻度も高く、1話辺りの文章量も適度。新聞や雑誌の連載小説を読んでいるかのような手軽さ、それでいて魅力的なプロの文章による読み応えもあります。
本レビューを執筆した時点では、まだまだ始まったばかりでこれからどうなっていくのか、あらゆる意味で読めませんが、日々のちょっとした隙間時間にでも、ぜひ多くの方に目を通していただきたい作品です。
電源文庫で連載していたガチのプロ作家による一作。
あらすじだけ読むと「なんだ。よくあるダンジョンもの、冒険者ものか」とスルーされてしまうかもしれませんが、それではあまりにもったいない。
まだ三話が終盤に差し掛かったところですが、クオリティの高さはすでに明白。少しずつ明らかにされるレリックとフローの事情、ちらつく過去の因縁とテンポよく話が進んで読み手を飽きさせません。作者らしいダークファンタジー要素もファンとしては嬉しいところ。
これ、本当に無料で読めていいんですか?
どう考えても商業並みにプロットや設定練り込んでますよね?
少なくとも手慰みにささっと書いたってレベルではないですよね……?