あかねちゃん!それ違う~っ。

 修学旅行といえばお楽しみは夜の枕投げ(それだけじゃないけど)。

 ひとしきり対戦をして汗をかいた後は、先生が見回りに来る前にしっかりお布団に入ることが大事!


 そんなワクワクの一夜に起きたお話です。


 先生が見回りに来た後にまた大きな声で騒いでいると、また怒られちゃうのでみんなで花札をやることに。

 何故トランプではなく花札だったのか…。今思えば謎ではありますが、京都といえば花札でしょ?と理由にならない理由で、女子6人が顔を付け合わせて勝負をいたします。


 小さいころの かいりさんは、おばあちゃんが花札好きだったのでなんとなくルールもわかります。だからかな~ちょっと眠くなってきちゃってます。


 みんなクラスの○○くんっていいよねーとか、告られた~とか話をしています。でも…花札に飽きたのか かいりさん布団の上に寝ころびます。


「一回スキップ~。」


 その後も恋バナが続き、花札勝負も続いています。


 次に手札を出すのは幼馴染のあかねちゃん。あかねちゃんとは家が近く腐れ縁。高校も同じ、クラスも同じ。修学旅行の班も同じです。


 あかねちゃんの札は赤短3枚そろいになりそう!いい感じです。いいじゃんいいじゃん~。 かいりさんはあかねちゃん推しで応援中。


 それなのにあかねちゃん…。松の札に、雨(本当は柳って言うのかな?)の札を。


「あかねちゃん!それ違う~っ。」


  かいりさん、大きな声で指摘します。


 声があまりにも大きくて、はっと気づくと部屋の電気は真っ暗…。あかねちゃんはじめ今まで遊んでいた仲間は今からお布団に入るところで、一瞬みんな固まって かいりさんを見ています。


「えっ?えっと…。花札は?」

かいりちゃん…。もう片付けて寝ようって言ってたところだよ。」

「うそ~~~~~~~っ。」


 室内は笑いの渦。


「寝ぼけてたん?それにしてもひどいね~。早く寝なぁ~。笑わせてくれるよねー。一番早く寝たくせにぃ~。」


 やっぱりかなり大きな声だったようで…。翌日も学校に戻ってからも、しばらくこの話題でいじられっぱなしの かいりさんなのでした。


 どこからが夢なのか…。


 おそらく1回お休み~と言って布団に横になった時点で眠りについていたのでしょうね~。恋バナもきっと夢だったんだろうな~。残念。



END


*次回は都市伝説、全身麻酔から目覚めた時の第一声は?のお話を。続きはNext storyで☆

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