概要
命を絶つその間際で神隠しに遭った少年は見知らぬ世界で4年前に失踪したクラスメイトの少女と再会する。
しかし少女は記憶を失い命を狙われていた。
襲い来る敵。斃れる仲間。滅びゆく世界。
力もない。帰る方法もわからない。
それでも少年は少女を救い出したいと願う。
由衣、聞いてくれ。
元の世界にもつらいことはたくさんある。
俺もつらいことから逃げ出そうとしてここへ来た。
でももう逃げない。
俺が由衣を守る。
一緒に帰ろう。
俺についてきてほしい。
かつて自殺を選ぼうとした少年の生還への壮絶な悪あがきが始まった。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!【書籍化希望!】至高のハードボイルド・大ファンタジー
100話まで拝読しました。ずっと書きたいと思っていたレビューコメントを書かせていただきます。
「世の中にはものすごい作品を書かれる方がいらっしゃるものだ……」
初めてこの作品に触れた時、私はそう思いました。
大きな悪に打ちのめされ、苦しみ、もがき、それでも前を向いて己の道を探す。
作品世界の奥深さ、構成、メッセージ性の力強さは、数多あるカクヨム投稿ファンタジーの中でもトップクラスだと思います。
映像化しても映える作品ですが、小説の形が最も適しています。できれば紙媒体の。だってあまりに完成されているんですもの。
文体はハードボイルド。その卓越した筆力で、苦しいシーンもどんどん読み進みま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!映像にすると、いっそうキャラクターの動きが輝きだす作品。
緩急あるキャラクターの所作や行動、場面選択にインパクトを感じました。
私的感想ですが、映像にすると映えるのではないでしょうか?
戦乱の叙事詩のようでありながら、活劇でもあります。
まだ、公開されている分の半ばまでしか読めていませんが、なかなか出てこないなぁと思っていた子たちも、あと二十話ほども読み進めば登場しそうですし(もう密かに登場しているのかなぁと、少しばかり疑ったりもしましたが、よく見たら先のエピソードタイトルに彼らの気配がありまして…)、
こちらは、まだ五分の一ほどしか公開していらっしゃらない超大作ということで、ここで一呼吸おいて――レビューを書きたくなりました。
自分で…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この世界観は、なかなか真似できません!
「この果実を食うか、片腕を切断されるか、どちらか選べ」
冒頭からデスゲームを思わせるような、残虐な光景が描かれており、一体何が始まるのか、否、始まっているのか、読み手を不安にさせます。
少女は最後まで果実を口にすることはなかったのですが、代わりにその腕を犠牲にしてしまいます。
しかしながら、そんな悲惨な状態になったはずの腕は、次の日には完全に治っていた。同じ拷問を繰り返される、その理由とはなんなのか?
ある日、それは突然の終わりを告げる。どうやら、怪物はこのセカイから去るらしい。去って嬉しいはずの、少女と男の反応がどこかおかしい。
このセカイには、彼が必要だと少女が叫ぶ。
一体、…続きを読む