この世界観は、なかなか真似できません!


「この果実を食うか、片腕を切断されるか、どちらか選べ」

冒頭からデスゲームを思わせるような、残虐な光景が描かれており、一体何が始まるのか、否、始まっているのか、読み手を不安にさせます。
少女は最後まで果実を口にすることはなかったのですが、代わりにその腕を犠牲にしてしまいます。

しかしながら、そんな悲惨な状態になったはずの腕は、次の日には完全に治っていた。同じ拷問を繰り返される、その理由とはなんなのか?

ある日、それは突然の終わりを告げる。どうやら、怪物はこのセカイから去るらしい。去って嬉しいはずの、少女と男の反応がどこかおかしい。

このセカイには、彼が必要だと少女が叫ぶ。

一体、このセカイはなんなのだろうか――――。

これが冒頭の1話なのです。
その次の2話はガラリと雰囲気が変わるのです。これだけでも読み手としては、非常に読み応えがあり、私も最新話まで読み進めるまでそれなりに時間はかかりました。

しかし、ブックマークを外すことはありません。それが、この作品をここまで読んだ結論です。

ぜひ、この世界観に浸って欲しい。
とても作り込まれた素晴らしい作品だと思います。


1話の文字数はまあまあ多めです。
でも、読むのが好きな方には、きっとハマるはずです。




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