王家の次男ポースに仕えるジョヴァンニ。彼には、もがき苦しむほどの、誰にも言えない秘密があった……。
そして、ジョヴァンニを家族として大切に思っているポースは、ある時ヒカリと名乗る不思議な青年に出会う。
この三人の愛ゆえの喜びや苦しみが、耽美で美しい文章で語られる本作。
愛とは喜びであり、でも綺麗事ではない。それが鮮やかに描き出されていて、何度読みながら泣いたことか。
愛ゆえに間違い、愛ゆえに諍い、愛ゆえに失い、愛ゆえに手放す。
喜びだけではない、それでいて愛にあふれた物語でした。
本当に読んでみて欲しいです。この魅力を、私の語彙力で上手く伝えられないのがもどかしい……!!!
ポースは王家メルクーリの次男。そのポースの付き人である、ジョヴァンニ。そしてポースが偶然出会った不思議なチカラをもつ青年、ヒカリ。
ポースを中心に惹かれ合いながらも、それぞれの想いは排他的なものへと変化していく。
ジョヴァンニが自分自身の愛を狂愛と呼ぶように、ポースに対する気持ちがどんどん狂気じみていくのです。ヒカリもまた、ジョヴァンニとはまた別のタイプの執着をみせ、それを知ったジョヴァンニの心の内はそれは激しいものでした。
中盤を拝読中ですが、もう色々ありすぎて「ふたりはどうなってしまうんだろう」とハラハラしております。とにかく感情がジェットコースターになる、狂おしい作品。
序盤のポースが無自覚な時が、なんなら一番平和だったかもしれない····💧
こちらの作品はBL作品です。
BL好きな方、西洋ファンタジー好きな方、は、ぜひ読んでほしい気持ち。最終的なカップリングはこっちか····という、ジョヴァンニ、ヒカリのどっち推しかで感情移入していたキャラの結末に悶える今作。オススメです!!