昨今ではタイパという言葉が有名で、そんなタイパ重視の方からしたら展開がゆっくりかもしれないですが、それでも私は皆さんにお勧めしたい。
主人公・一葉は、流行りの主人公のように「自分の役割をすぐに理解」出来るタイプの主人公ではありません。
ですが、異世界転移したらどんな人間でも最初は、戸惑い、困惑し、順応できない自分を情けなく思い……というのがつきものなんじゃないでしょうか?
そういった点がしっかり描写されているのが、リアリティがあってとても好きです。
人間臭い、とてもいいじゃないですか!要領がわるくてもいいじゃないですか!最初から完璧じゃなくてもいいじゃないですか!だってそれがティーンエイジャーだもの。
また、世界観の造りこみが丁寧です。
まるでRPGの世界を自分でも探索している気分になります。ゆっくりと描かれる丁寧で緻密な世界、良いですね。
通勤や通学の片手間で読むよりも、お家でフゥと一息ついて「今から異世界に旅したいな!」と思った時、読んでみてください。そしてこの世界観にどっぷりと浸ってください。