概要
百合営業なのは分かっている。だけど私は、妹にキスをした。
『侑杏ちゃんは、葵ちゃんのどこが好きですか!』
モニターに映し出された質問に、隣に座っているVtuber──弓波侑杏は快活な声で答えた。
「葵ちゃんの好きなところ……。そりゃあ、可愛いところ!」
「えー。それを言うなら侑杏ちゃんだって、凄く可愛いよ?」
これだけで、コメントは大いなる盛り上がりを見せてくれる。
※
百合営業は過酷だ。
それが姉妹なら、尚更のことではと思う。
それでも私にはお金が必要だから、百合営業を世界に発信し続けている……のだけど。
私は『百合』というものを未だ理解出来ていない。
いつか分かる日が来るのだろうか、と。信じながら。
今日も私は、妹とイチャつく。
モニターに映し出された質問に、隣に座っているVtuber──弓波侑杏は快活な声で答えた。
「葵ちゃんの好きなところ……。そりゃあ、可愛いところ!」
「えー。それを言うなら侑杏ちゃんだって、凄く可愛いよ?」
これだけで、コメントは大いなる盛り上がりを見せてくれる。
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百合営業は過酷だ。
それが姉妹なら、尚更のことではと思う。
それでも私にはお金が必要だから、百合営業を世界に発信し続けている……のだけど。
私は『百合』というものを未だ理解出来ていない。
いつか分かる日が来るのだろうか、と。信じながら。
今日も私は、妹とイチャつく。
おにぎりになります