概要
魔法と精霊が生きる、アルフェリア大陸。そこでは、大陸全域に勢力を拡大せんとするフェルス帝国と、周辺諸国との争いが続いていた。
そんな国の1つ、海と山に囲まれた小国レーヴェ。その第一王子と第二王子は、信念の違いから、王位継承権を争っていた。
第二王子の近衛騎士アーネストと、金で雇われ依頼をこなす魔術師であり、剣士でもある少女・エディリーンは、ある事件をきっかけに、手を取り合うことになる。
アーネストは自分の信じるもののため、エディリーンは己が何者かを知るために。それはやがて、世界の運命を動かしていく。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ありきたりなファンタジーに飽きた? よろしい、この物語に旅立とう!
ライトファンタジーは数あれど。
ここまでの本格ファンタジーを読めるとは、思わなかった。
例えるなら上橋菜穂子先生の作品を読んでいるような。
チートはない。
これまで自分が積み上げてきたものを頼りに。今できる力を注いで。それ以上の怒涛の展開に飲み込まれそうになりながら。
何より、練り込まれた設定もそうなのですが。
大陸の土、風の香まで感じそうな筆致に息を呑みます。
傭兵にして、魔術師の彼女視点で見るこの世界の真理。
作者様の「王女様は妄想がお好き」と合わせて読むと、なお楽しめます。
人間臭くて。
完璧じゃないから。
だから愛しい。
そんな人たちが、全力で運命を切り拓く
そんな物語なの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これぞ「男の世界」、男子が興奮すること間違いなしの「本格ファンタジー」
硬派な「本格ファンタジー」なんですよ。これ。女性キャラが出てこないというわけではないですが、全面に押し出されてるのは「男の世界」、「硬派な世界」なんですよ。ほんと、読んでるだけでしびれるシーン盛りだくさんです。
「呪いで倒れた主君」、「奪われた魔導書」。物語の序盤から胸ワクワクのキーワードが目白押しだけではなく、ストーリーの骨格も「男二人」で「影に隠れた巨悪」に挑む的な感じで、もう「たまらない」、垂涎の「男の世界」なんです。
ということで「硬派」な「本格ファンタジー」なこの一作、是非読んでみませんか?あ、言い忘れていましたが、ちゃんとヒロインはいます。でも、「男」キャラに完全に押さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!上質の文章が綴る、剣と魔法のファンタジー
レーヴェ王国の第二王子に仕える近衛騎士アーネストと、魔法使いベアトリクスの弟子エディ。
かたや呪いに倒れた主君を救うため、かたや奪われた魔導書――第二王子を襲った呪いの源でもあるそれを取り戻すために。
それぞれの目的のため二人は手を組み、王国を蝕まんとする陰謀と対峙する――
ここしばらく自分が接する機会のなかった、清々しいほど王道の西洋風異世界ファンタジーでした。
とても好きなやつでした。ごちそうさまです。
あらすじだけだとなんとなーく女っ気のない物語のように見えますが、私的には本作のヒロインが作中のキャラクターの中でとりわけお気に入りです。
彼女、特段美少女だとか美貌だとかいう形容が目…続きを読む