デイドリーマーズ

作者 貴葵

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★★★ Excellent!!!

じっくりと味わって、万全の体制でレビューしたいと時間をかけたくなるほど面白い作品です。今もなお本文全てに感想をつけたいと叶わぬ願いを抱いてます。

主人公マコトさん、美青年かつ秘密を持つ男。魅力にあふれており、彼の存在感は凄まじいです。性格がというより隠された部分やギャップに私自身も惹きつけられました。

それを凌駕するがこどく勢いがあるヒロイン、アーティさん。天真爛漫かつ恋する乙女全力の女の子。嫌味なところはなく素直なところがとてもかわいい子です。彼女が喋ると一気に明るくなり、このお話に吸い込まれます。マコトさんに対する言葉は逸材で、私は「同じ気持ちだよ」としばしば感情移入しました。推しです。

このお話の魅力は、鮮やかな登場人物だけではなく、綿密に編まれたストーリーにくわえて巧みな描写です。戦闘シーンはまるで映画のように映像と迫力に満ちており感服しました。

アーティさんのマコトさんに対する描写は、とびっきり面白く、戦闘では引き締めていくメリハリがとてつもなく大好きです。惹き込まれ、するすると続きを読ませる力が強く、出会えて良かったと思います。これからも引き続き彼らの話を、そっとそばに寄り添うように追っていきたいです。

★★★ Excellent!!!

これは、今とは変わり果てた世界での物語。不可視の生態系「デイドリーマーズ」を軸に物語の速度が加速する。
日常から非日常へ、そして非日常から日常へ。キャラクターたちが頭で踊るように紡がれる戦闘描写は圧巻です。

自分の感情に素直で、愛情表現が真っ直ぐな女の子アーティと、イケメンでとてもイケメンでとにかくイケメンな(大切なことなので三回言いました)マコト先生のドタバタ物語。他にも賑やかで個性豊かで愛おしいキャラクターたちばかりの本作。
きっとあなたも虜になるはず!ぜひ読んでみてください!

★★★ Excellent!!!

第2章完結でひとまずの区切りということでそこまで拝読した内容です。

或る日SNSに投稿された1枚の怪写真がネットをざわつかせる中で、パリの学生街カルチェ・ラタンから始まる物語。
オッドアイ、重度の乗り物酔い、イケメン、そして色弱。そんなプロのアナログカメラマンであるマコトのもとに、押しかけ女房のように通い詰める自称弟子の可愛らしい女性・アーティ。彼女もまた色の視え方が他の人と異なるテトラクラマシーの持主であった。
そこに狸の如きデブ猫のタマキを加えた日常、更には題名ともなっているデイドリーマーズと呼ばれる不可視の異形を描いた第1章、そして第2章では舞台をドイツ・リューゲン島のビンツに移し、徐々に明らかにされていくデイドリーマーズ、マコト、そしてデイドリーマーズ討伐を使命とするヴィジブル・コンダクターの正体。
果たして彼らは人類の敵か味方か――


カルチェ・ラタン、それからビンツの場面に合った軽妙洒脱さ、アクションシーンでは緊迫感のある文章で描き出し、そこに登場する人物たちはまるで実在するかのように生き生きとそこに在る。
マコトとアーティの関係は進展するのか、そしてデイドリーマーズ、ヴィジブル・コンダクター、マコト、タマキの正体が気になるところだが、第3章、そしてその先の結末をあれやこれやと妄想しながら待ち望みたい。

★★★ Excellent!!!

「ふつう」と比べると色覚の多い・少ない二人が主人公の本作品。
色覚や写真が題材なこと、デイドリーマーを巡る世界観など、惹きこまれる要素がぎゅっと詰まっています。
描写も世界観を際立たせていてまた素敵……。

はっきりとした事件が主人公のアーティに降りかかるまでも、垣間見える不穏さや、何よりキャラの立ったアーティとマコトのユーモラスなやりとりが楽しく飽きさせません。
元気で可愛らしいアーティと、芸術肌ゆえか、イケメンでクールそうに見えてなかなか変わり者のマコトとのやりとりは本当にニヤニヤします。
アーティは本当に物語を引っ張る力もあるなぁと微笑ましく思いました。

物語が動き出してから次々と飛び出る謎、アクション、そしてやっぱり欠かせないクスリとさせるコメディなど。
次から次へとページをめくらせる展開が目白押しです。

★★★ Excellent!!!

まだ生態知らぬ不可視の生き物デイドリーマーズ。
ヨーロッパを舞台に、この見えぬ生き物を撮っていくマコトとついていくアーティ。
世界観は色彩豊かだけでなく、問題と謎、キャラも豊か。
このデイドリーマーズを見える人間は数少なく、マコトは見える人間ですが……彼の抱える謎も多いです。

暗い世界観の中で行われるストーリーも興味惹かれるものが多いですので、皆さん読んでみてはいかがでしょうか?

★★★ Excellent!!!

SF、コメディ、現代ファンタジー?
変にカテゴライズする必要なんてなくて、ただただこの世界観に身を委ねる。それだけでハッピーになれます。
地の文章はとても丁寧で読みやすく、ときにシリアス、ときにコメディ、変幻自在にステキ世界へ誘ってくれます。
そして何よりマコト先生とアーティの掛け合いが尊すぎるんです。ほんとこの関係性を味わいたいがために読み進めていると言っても過言じゃ無いです。
これからも楽しませていただこうと思います。

★★★ Excellent!!!

面白いですね。デイドリーマーズがどういう存在なのかが気になります。まあ、2章でその一端が語られましたが、もっと先があるはずです。

1章が勢いのままで終わったので、勢いのままに2章も読了しました。コメディ調で進んでいるから読めるけど、結構怖い話ですね。見えない怪物とか普通に怖いです。

それに2章を読んで怪物の定義にも色々とありそうです。人間に色々な人はいるみたいにデイドリーマーズにも色々な方々がいそうです。

それに私の推測ですが、この物語は現代の風刺になっている部分もある気がします。色々と考察がはかどるような物語づくり何でしょう。物語を読むごとに、目に見えている景色を、自分がどう切り取ってみているのかを考えてしまいます。

是非とも、ご一読ください!!

★★★ Excellent!!!


物語は近未来のパリから始まる。
超色覚を持つ少女アーティはSNSを通して仕事をするフリーカメラマンのマコトに師事している。
アーティはマイペースなマコトに惹かれていた。

マコトの部屋からの帰り道、物語は急展開を迎える。
マコトに家まで送ってもらっていると、アーティは不可解な老婆を目撃する。
直ぐに人間じゃないと分かって悲鳴を上げると、マコトがその老婆を殴り飛ばした。

そして、突然現れた男がマコトに銃を向ける。
アーティに全くこの状況が理解できなかった。


最初はほのぼのとした物語の流れです。
アーティが可愛いとしか思っていませんでした。
近未来や日本が大変、パリも物騒と嫌な単語が文章に現れ始め、少しずつ不穏な雰囲気を感じ始めました。
すると、7話で急展開。
もう驚きましたね。


この物語の魅力的なポイントはアーティの存在だと私は思います。
アーティは心の中でマコトへの想いを叫び続けています。
もちろん行動にも移していますが、マコトが気づいてくれない。
ラブコメの要素がシリアスな物語に上手く調和して、この物語の魅力となっています。

文章も読みやすく、気がつくと全部読んでしまいそうになります。
続きは気になりますが、最後まで読まずに十話残しました。
どうしてか、読むのが勿体無いからです。
三章が始まってから、二章を読むのを再開したいと思います。

読むのが勿体無いと思ってしまうくらいのオススメです。
是非読んでみてください!












Good!

 舞台は近未来のパリ。常人よりも多くの色が見えてしまう現象『テトラクラマシー』を持つ少女アーティは、逆に色弱である日本人写真家、マコトの元で料理人として働いている。美麗なマコトに想いを寄せるアーティは彼の一挙手一投足に心ときめき、時に舞い上がり、時に悶絶しながら幸福な日々を送っていく。
 だが、一部の人間にしか見えない謎の生命体『デイドリーマーズ』の出現によって物語の様相は一変する。デイドリーマーズは人肉を食らう生物で、マコトとアーティは彼らが子どもを捕食する現場に遭遇してしまう。その描写は非常にグロテスクだが、そこを乗り越えれば新たな展開が待っている。デイドリーマーズを前にしても狼狽えないマコト。突如として彼の前に現れ、彼の命を狙う男ユリウス。そして異国の地トーキョーで咲いた謎の花。散りばめられた要素はまだまだ広がりを見せそうで、これからの展開に期待できます。コメディとSFを同時に楽しめる一作です。

★★★ Excellent!!!

優れた文章は、私たちの頭の中に、その情景をありありと浮かび上がらせる……

そんな風に感じさせる、素晴らしい作品です。

また、情景描写だけでなく登場人物たちも、口調や行動でどんな性格なのかが伝わってきました。

それぞれの魅力は、ぜひ読んでご確認ください……!

★★★ Excellent!!!

巧妙な表現力は繊細かつ的確で、情景を鮮やかに彩ります。
何より登場人物の面々がアーティさんをはじめ皆個性的なのですが、それがセリフによく現れていて、言葉選びもすごくお上手だなぁという印象を受けました。ユーモアも絶妙で心地良いです。
世界観も作者様独自のもので目新しく、しっかり練り込まれていますので読み応えがあります。
今後謎が解き明かされていく展開に目が離せません!

★★★ Excellent!!!

物語はSF映画を思わせるプロローグから始まり、そこから色鮮やかで華やかな日常生活が描かれていきます。
アーティことアネットは超色覚を持った若きフォトグラファーの卵で、そんな彼女が師事しているのは美麗な日本人カメラマンのマコト。
二人の日常はほんわかとして優しい雰囲気ですが、ある日二人は一般人には見る事の出来ない不可視な存在を目撃し、そこから事件に巻き込まれていきます。

アーティやマコト先生のかけあいは微笑ましくて和みますし、色鮮やかできらきらした文章に、まるで旅をしているかのような描写はとても素晴らしいです!
是非読んで欲しい素敵なお話です!

★★ Very Good!!

 既に第一章完結の時点で堅実な評価をものにしている本作だが、第二章に入り、その面白さは更に拍車をかけていると感じる。

 怪異譚……怪異退治ものというと、「現代日本に暮らす男子高校生が謎めく美少女と出会い非日常へと踏み込んでいく」、あるいは「その筋に精通しながらも慇懃無礼な美形の助手になる」……といった骨子が多いと(誠に勝手ながら)思っている。無論、そういった王道の味わいも捨てがたいが、本作は先人の骨子を本歌取りしながらも独自色で肉付けしており、フランスはパリから始まる物語なのもその意欲を物語っているだろう。
 加えて怪異につきものな「視える/視えない」を、「色覚」を介して落とし込んでいるのも、実に洒脱だ。

 日本初上陸した海外の名店のような、「新たな切り口から怪異譚を楽しみたい!」という方に是非ともオススメしたい傑作である。

★★★ Excellent!!!

不思議な写真の拡散から物語は始まるが、これは物語の始まりと言うよりも、少し未来の話なのだろう。ファインダー越しに切り取られた「白昼夢の現実」を突きつける、そんな少し先の未来だ。
色彩の描き方が鮮やかな作品である。目の前に色が溢れ出てくるような、そんな印象を受けた。
この「色」溢れる世界観が素晴らしい。そして登場人物の描き方も丁寧で、似ていないのに共通点のある2人が目に浮かぶようであった。
気になるところで第1章は終わっている。続きを期待している。

★★★ Excellent!!!

 SNSに投稿された一枚の画像を通して、世界観を考察させてくるプロローグ。世界観の説明ではなく、SNSという媒体を使うことによって我々読者も作中にいるかのように世界観を考察するため、一気に引きずり込まれます。
 カクヨム上では、白の背景と黒の文字の二色しかないはずなのに、色鮮やかな水没した東京が見えます。ドローンの空撮のように滑らかに描き出されていくかつての大都市の情景。そして、不気味なはずの巨大な蓮の花と雌蕊の上の多頭多腕の巨像。私は白と黒で描かれた、色味豊かな東京と不気味な蓮の花のミスマッチを幻想的で美しいと思いました。

 本編は、見ている世界の色が足りない主人公と常人よりも色の認識が優れすぎている超色覚の少女のバディ物で描かれています。
 序盤はゆっくり丁寧にこれでもかと二人がどんな人間かを掘り下げていきます。この掘り下げが起承転結の[転]で効いてくる。読んでいると初めは掘り下げが丁寧すぎるかなと思うかもしれない。しかし、一章を読み終えた時、全て納得できるはず。
 私は納得した。これは必要な掘り下げだったと。

 ここまで書いてふと思うのは、三人称でかかれているのは、我々読者の色覚がマコトとアーティの中間に位置しているからではないかと。

 凄く面白かったから、みんなも読んで!

★★★ Excellent!!!

ヒロインがすっごく可愛いです!
そして、パリという舞台をこれでもかってくらい活用したお洒落なSFストーリー

冒頭で日本のトーキョーの荒廃した姿を描いたシナリオは、
舞台をパリにかえて、はじまります。

写真家とその押しかけ女房のようなヒロインは師匠と弟子の関係で、
本来であれば存在し得ない、知覚できない世界を切り取っていきます。

そこから事件に巻き込まれていくという現代ファンタジーになりますが。
もう一度言います。

ヒロインが可愛いです!

ぜひ、興味をもたれた方は、本作を通してパリの街を散歩してみてはどうでしょうか。

★★★ Excellent!!!

この物語の舞台はフランスですが、まるでセーヌ川のように緩やかに、しかし絶え間なく流れ続ける水のような作品だと私は感じました…補足します、すみません…

緩やか、というのは作品全体の雰囲気で、主要人物のマコトと彼のアシスタント、アーティが織りなす日常、その和やかな空気感がとても心地良いです。

絶え間なく、というのは、この作品は哲学的な色合いを帯びていて「みる」とは何か?他者の見ているものは果たして自分にも「同じように」見えているのか、というテーマを「色」という概念を通じて考察されています(私はそのように思いました。)

私はまだ途中までしか読めていませんが、これほどテーマが豊富かつ統一感のある作品、その土台として「サイバーパンク」があるとのこと…これから更なる物語の「色」が見えてくるのだと思うと、非常に楽しみです!

「色」「見ること」「写真」「撮る」これらの言葉に反応された方、是非読んでみてほしい一作です!

★★★ Excellent!!!

オッドアイの青年マコトは不思議な感覚の持ち主だ。彼はいわゆる色弱だが、その視界は常人とは異なる世界を捉えている。彼が撮る写真には、彼にしか撮れない魅力がある。同様に、マコトに師事する少女アーティも、超色覚という独自の視界を有している。彼らの捉える世界は、視覚中心主義と呼ばれる近代以降の社会においても異質の存在となり得るだろう。事実、そうなのだ。この物語は、彼らにしか視えないものが「確かにこの世界に存在する」と証すまでの道のりを辿るものとなるようだ。

デイドリーマーズ。トーキョーを滅ぼし、いまはパリを侵食している不可視の生態系との対峙が、この作品の主要なモチーフとなっている。視るものと視られるもの、視えるものと視えないものとの対比が幾重にも折り重なる。物語がどのように展開し、冒頭へと結びつくのか、固唾を呑んで見守りたい。

それにしても、視覚を主題とする作品なだけあって描写が鮮やか。まずは第一話、水没都市トーキョー。朽ち果てた都市と自然の絡みつきが見事に表現されている。そのまま引き込まれて読み進めれば、マコトとアーティの微笑ましいやり取り、軽快な個性に続いて、迫真のパルクールを拝むことができる。身体の躍動、流れゆく街並み、そして時間の伸縮が活写され、物語世界は四次元の迫力をもって読者の想像力を追いかけるだろう。大きな流れに身を委ねつつ、細部に目を凝らすのが楽しい作品だ。