SFが苦手な人でも大丈夫!

この作品は少し未来の世界のお話です。
始まりは赤毛のパリジェンヌ、アーティが二重の意味で慕っているマコトのアパートのドアをぶっ壊して突入するというアグレッシブな物。ここまでの時点では、ラブコメかな?と思っていました。
ですが、話が進むごとにこの作品はSFな世界観を舞台にしたファンタジーという別の顔を見せてきます。
不可視の人食い生物のデイドリーマーズ、それを狩るヴィジブルコンダクター、決して表の日常に出てくるはずがない二つの存在と徐々に明らかになっていくマコトの秘密が、そこらの少女と何も違いがなかったアーティの運命を大きく変える事となります。

印象的なシーンはドイツのミュンヘンを訪れた時のクライマックスですね。文章が綺麗なだけにゾッとするような狂気が伝わってきます。

作中の用語もイメージがすんなりと入っていくるので、SFは専門用語が多くてちょっと……という方も楽しめる仕上がりとなっていると思います。

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