第23話理不尽な事実

夫は頭に血が上ると物を壊す。私に直接手をあげられない分のエネルギーを周りの物にあてて、思いっきり壊す。ゴミ箱なんかはもうJソールブラザーズ(3代目)だ。笑。子供が側にいようがいまいが、運転中だろうが夜中だろうがお構いなし。毎回このことを話すたびに、「よく一緒にいられるね」と人には驚かれる。

もちろん、こんな物にあたる大人気ない性格?性分?に関しては尊敬とは真逆の念を抱くし、それに合わせて今まで夫を見てきた総評価として、彼は人として残念な人である。正直、彼の子供を育てているけど彼のようにはしたくない。申し訳ないけど反面教師にさせてもらいたい。もちろん、私もまたしかり。こんな人間にはなってほしくない。

一方で、今本当に大事で大好きな彼は、彼のことが嫌いという人はほとんどいない(万人受けするほど良い性格)くらいの人柄の良さで私は志底から尊敬している。

そこで私は気づいてしまった。何とも理不尽な状況に。私はどうして自分が尊敬もしておらず、子供の反面教師にしてしまおうとも思っている男性とは交われて、彼とはできないのか。男性の立場からしても、夫みたいな低レベルな男が抱ける女性を、どうしてハイスペックな彼みたいな男性が抱けないのか。これが今私の禁断の扉を開ける鍵となる気がした。この理不尽な事実に気づいてから、一線を越えることについて再度いろいろ考えている。その中身を次の話で淡々と書いていこうと思う。

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