第20話「まさか」は「まさか」を連れてくる

素敵な思い出に浸りつつ、ここで資格試験でも挑戦して気を紛らわすかーなんて思っていたら、彼からラインがきた。

全くもって好きともなんとも言ってくれなかったことで、私が不安だったんじゃないか。もう少し口にしていればよかった。今でも気持ちは変わらない。でも今更どうにもならない。傷つけてごめんなさい。というような内容だった。

私は数ヶ月くらいしたら、少しは喪失感から連絡があれば嬉しいなと思ってたけど、ここでも彼のせっかちな性分が出たのか、自分で関係をきってから一週間も経たないくらいで連絡がきた。

もちろん嬉しかったし、やっぱり関係を終わらせたくないと言われれば断る選択肢は自然と頭になかったけど、このスピード感がまた、大人気ないというか、少々子供じみた感じがして、なんだか残念だった。そんな完璧な人間なんていないんだから仕方ないってわかってるけど。

とにかく、彼との関係がここにきて、自分の意思とは無関係に終わって、またつながった。それもものすごい短期間で。笑。それにしても、純粋なプラトニックな関係でつながっていただけの女(私)を捨てて、また拾おうとするなんて、私には驚きだったな。調子にのったことを言えば、少しは私にも代えのきかない価値を提供できるような力があるということの証明になったのかなぁとも思うし、卑屈になれば、いつでも作って遊んで壊せるおもちゃって思われてるのかなぁとも思った。いずれにせよ、ちょっと大きな波をのりこなしたんだと思って、今後も自己成長につながる経験ができる機会がもてると思うとよかった。楽しみも継続されたんだし、結果喜ぼう!笑。

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