概要
機械にだって悩みのひとつくらい
偉大なる技術革新後の世界。一人の女性型警備アンドロイドは、とある出来事をキッカケに「銃が撃てない」という致命的な不具合を抱えてしまった。その後は労働用アンドロイドとして働くも、上司からは「役立たず」と罵られ続ける毎日。
「どこにいても役立たず扱いされるくらいなら」と、彼女は"自主解体"を将来に見据え仕事を辞める。そうして知り合いのエンジニアの家に居候させてもらいながら次の誕生日まで静かに暮らすことを選んだ。
そんな決断を下してからしばらくして、居候先に「仕事の助手を探している」という不思議な青年が訪れた――――
「どこにいても役立たず扱いされるくらいなら」と、彼女は"自主解体"を将来に見据え仕事を辞める。そうして知り合いのエンジニアの家に居候させてもらいながら次の誕生日まで静かに暮らすことを選んだ。
そんな決断を下してからしばらくして、居候先に「仕事の助手を探している」という不思議な青年が訪れた――――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!機械でも、れっきとした人間だから
好きなタグで検索をかけて偶然発見。
綺麗にまとまっており、温かみを感じる作品でした。
本作はSFですが、とりわけドラマ部分に注力されているような印象を受けました。そして、アンドロイドを非人間的に扱う多くの作品と、対極の立場にあるのも本作の醍醐味といえます。人間とアンドロイドの対立を描いた作品は多いですが、アンドロイドの葛藤に光を当てたのは割と斬新な視点なのではと思います。丁寧な心理描写と、意味ありげな台詞回し。それらが表現する機械的で、どこか人間くさいアンドロイドの心の内側は読んでいて楽しい部分でした。突飛な展開や予想を裏切ることはないものの、堅実で安心感のある話運びがそのリアルさを際立たせ…続きを読む