悪辣カウンセラーが言葉巧みに相談者を陥れていくライトミステリ連作短編
身近な心の問題をテーマにした連作短編。七章構成。狡猾で奇妙なカウンセラーの男が、カウンセリングを通じて相談者たちの心の悩みの正体を解き明かしていく。ただ、それで必ずしも相談者が満足する結果になるとは限らないようで……?
※殺人事件はありませんが、不思議要素はあります。章ごとのつながりは薄いので、どこから読んでもたぶん問題ないと思います。基本的に主人公は安楽椅子探偵スタイルですが、たまには外には出ます。メンタルヘルス雑学多め。
一章、主人公とヒロインとの出会いの話。
二章、近所の騒音に悩まされる老人の話。
三章、息子の家庭内暴力に悩まされる母親の話。
四章、婚約者の死の真相を知りたい女性の話。
五章、美容整形したがる女子高生の話。
六章、スランプに悩む漫画家の話。
七章、黒猫の幻影に悩まされる男の話。
以下、途中から虫食いで読む人向けの人物紹介
主人公 虚間孝彦(ウロマ)、カウンセラーの男。年齢その他プロフィールは一切不明。饒舌かつ性悪。長台詞が多い。この作品はセリフの途中に改行入れてないけど、スマホで閲覧してる人スマンとか思う。それぐらい一回のセリフが長い。時々、相談者を陥れるための奇妙な薬を使う。あくまで時々、な?
ヒロイン 文埼灯美 1話で相談者としてウロマに世話になる女子高生。2話以降は、助手として彼のもとで働くことになる。あかねという友人がいて、義母と二人暮らし。素直になれない性格の美少女。
七章の参考文献 エドガー・アラン・ポー「黒猫」佐々木直次郎訳
https://www.aozora.gr.jp/cards/000094/files/530_20932.html