第21話 動き出す時間

しばらくの間沈黙が続いた。

会計はひとまず俺が済ませ店を出る。ショッピングモールまでの道を無言で歩く。春乃と無言なんて考えた事も無かっただけに居心地が少し悪く感じる。かすかに聞こえる虫達の鳴き声も俺を煽るかのように合唱し音を膨らませる。

俺はもう限界だった。


「春乃………転校ってどういうことだよ。」


感情を抑えられず俺は強気で聞いてしまう。

触れられたくない部分かもしれない、でも春乃と俺の仲なら大丈夫だろう、という浅はかな考え。

春乃は口をつぐんで開こうとしないので俺は手を引く。


「え?」


春乃は困惑している様子をあらわにする。

あまりみせてくれない素を見せたので俺は少しはにかむ。


「何をしてる、行くぞ?」


春乃はまだポカンとしている。

話を無理やり変えすぎたか。

俺は言葉を足すことにした。


「買い物、行くんだろ?」


俺の事を理解したかは分からない。

だが春乃の顔が少し晴れた気がした。


それは後ろに輝く太陽にも負けないぐらいに


眩しい笑顔だった。



ーーーーーーーーーー


お久しぶりです。

更新停滞してしまいすいません。。

これからも読んでいただけるとうれしいです。

ではまた。

(次は早めの更新頑張ります……)













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俺の“義妹”は愛らしい。 唯月 @yui_tsuki

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