これは完全にノリで書きました

「ただいま~」

 ガチャッと鳴った鍵を開けた音と、俺の帰宅を告げる軽い挨拶を合図に、ぱたぱたと音を立てながら、少し早足で俺に飛び込んでくる少女。恐ろしく軽い。線も細いし。でも元気になってくれた。でもそんなことより

「あっ、先生おかえり! お疲れさま!」

 今はこんなにも満面の笑みを見せてくれるようになってくれて。

 髪の毛をわしわしして甘えさせてあげる。恵憂は気持ちよさそうに、俺のことを更に強い力で抱きしめてくる。これでいいんだ。恵憂にはしっかりと親があげるはずの『愛情』が圧倒的に足りていないから。


 この笑顔を見るたびに、あの日あの時あの瞬間、手を握ったことが間違いなんかじゃない。そう思える。

 

 そしてこの感情を大切にしたいと思ってる。

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