詩集 祈り詩
空言
第1話 紫陽花
時雨の季節は憂鬱で
僕の心は曇り模様
不誠実な紫陽花に
心をたたく雨音は
ラララ、ラララ…
霞む虚ろな世界に唄って
ズブ濡れたキモチを
貴女にあげよう
優しくなんてなれないよ
移り気な心は梅雨模様
この瞬間(トキ)だって過ぎていく
想いは何時も一過性で
忘れていくんだ
貴女のことも
失くしていくよ
哀しくても
悲鳴(コエ)は雨音に透過して
紫陽花(ソレ)は泣いた
移ろう心で
“繊細だね”と貴女は微笑うけれど
虹待つ貴女は
きっと理解(ワカ)らないから…
この小路は永遠じゃなくて
空は常に嘘つきだ
紫陽花はまた色を変えるよ
僕の心は移り気で
紫陽花(ハナ)は明日には散っちゃうよ
僕の恋心(ココロ)も永遠(トワ)じゃない…
―永遠は貴女だけ
虹慕う、綺麗な貴女(ヒト)だけだから
背中合わせの二重奏
ラララ、ラララ
調子はずれな音を残して
永遠の貴女は消えていく
虹待つ僕は
紫陽花を抱いて
ラララ、ラララ
微笑ってみせて―?
雨の季節は今日も憂鬱
紫陽花色した想いは冷たい
何時のまにか忘れていくよ
永遠はもうここにはない、でも
刹那的な恋(ココロ)でいいから
ズブ濡れのキモチで待っていよう
貴女の虹を待っていよう
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