第8話 真夏の夜の夢
揺らぐ夏色、儚い刻(トキ)と
煌めく街に、僕等が居たこと
幻だなんて言わないで
夢だなんて醒めないで
夏の刹那に、光がはじけた
君の指先の軌跡を追うよ
永遠じゃない日々にほら
溢れそうな想いが泣くんだ
潤む心で僕等はつなぐ
星の光は彼方まで?
今が思い出になる中で
“本当だっけ”って疑うんだ
淡い街並みが見えなくなりそう
描いた星座もバラバラに
嘘じゃない?―嘘じゃないよって
一過性な季節が怖いよ
透き通った夏の夜
終わりそうな季節(時間)にねぇ
君と僕が微笑っていたね
臆病過ぎる僕はでも
一人じゃ信じられなくて…
揺らぐ情景、儚いよ
煌めく今日が見えないんだ
幻だなんで夢だなんで
終わるモノは同じでしょう?
更ける刹那に涙がはじけた
君の指先を掠める想い
夏の花火が散るように
僕等の今日は―
―「夢じゃない」
泣かないで、泣かないで
君が綺麗に微笑う世界
嘘みたいな彩りを
幻じゃないと唄う君
明日は約束できないと
幸福(今)は僕等と在るんだと
確かなモノと不確かなモノに
僕は一歩も動けなくて
永遠じゃない愛しさを残して
夏は僕等を過ぎていく
儚くて、儚くて
移ろう僕は泣きだしそうだけれど
つないだ今日が僕等に在るから
過ぎる季節を抱いて行こう
ほら、明日が近づいた
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