第9話 ひとりぼっち~Question~

ざわめく街が心を揺らす

沢山の中の独りだね

境界が溶けた世界でねぇ

僕の存在も見えないよ

笑う誰かが不思議でね

笑わない僕も不思議でね

同じじゃない僕等が淋しい

貴方と僕でひとりぼっち


誰かの星が堕ちる頃

皆が泣ける世界じゃないの

君が俯く片隅をおいて

貴方は声をあげて笑った

儚い灯は今日も消えるのに

根拠のない明日は其処に


僕等は永遠に一人と一人なまま

世界という天秤の中で

運だなんて不確かモノで

足されたり、引かれたり

幸せは絶対量があるんだって

僕の幸せは誰かの不幸?

命が飽和しませんようにって

君の生が誰かを呪った


ああ、だから今日だって―


移ろう街で独りきり

貴方と僕は違うモノ

そのわりには近過ぎる世界でねぇ

誰のコトだって分からないんだ

僕が泣くその傍で

誰かが笑える不思議をね

諦めながら生きているよ

貴方と僕はひとりぼっちなまま…


―それを“ふたり”だと言えないまま…


教えてよ、教えてよ

境界ばかりが曖昧で

無防備なひとり(僕)が此処にいる

星が堕ちる世界なのに

明日がある僕は何故?

皆が笑える世界でね

君が微笑う世界でねぇ

僕が泣く意味は何処?

一人と一人の集まりばかりで

貴方の存在は無関係

君と僕は同じじゃなくて

明日も僕はひとりだから

諦めが積もる世界の中

誰もが笑う街で僕は―


淋しい、淋しいと泣きだすんだ

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