第15話 正義

正しきことを僕は問おう

明日も明後日も僕のために

正しきことを僕は謳おう

それが今日の精一杯だと


世界はいつも言葉が溢れ

君はうそぶく

其れが正義だと

片隅の僕は今日も彷徨い

僕は僕の正しさを見失った

優しいだけではだめですか?

傷つける強さが必要ですか?

君の全ては神の視点だと

人間の君が蔑んだ

貴方を守るその強さが正答だなんて

言えない僕が、今日の悪


世界を問う僕はいつも

片隅の君に見離される

今日も強さが、足りないだなんて

傷つけるそれを僕は求めない

偽善じゃ何も救えない

僕のたいせつは何だなんて

そんなこと、こたえられなくて


甘えるだけのこどもじゃいられない

善悪もを知らない大人でもいられない

それでも僕は僕の正答を抱いて

揺るぎないそれを正義だと定義づけた

いつかの君にどれだけ嘲笑れても

いつかの僕がどれだけ泣き叫んでも

未来のそれらがどれだけ否定しても

ここの僕が正義と笑う


強くないよ、強くなれない

今日も僕は涙が出そうで

正しく伝わらないもどかしさに明日をも否定しそうだけれども

ねぇ、ねぇ、聞いてよ

正しく僕のこの想い

ねぇ、ねぇ、手を繋いで

正しく僕を解してよ


明日がどれだけ、望みがなくて

君がどれだけ否定しても

きっとそれだけで生きていける

善き人になれない僕はそれでも

僕の善を此処に打ち立てるから


ーさぁ、僕を叫んで


正しきことを僕は問おう

それがどれだけの汚濁にまみれても

正しきことを僕は謳おう

それは全て僕のためだと


僕は僕の、世界を抱いて 

誰でもなく、人の視点で正しさを泣いた

わからなくていい、解さなくてよいと

それでも僕は僕だと泣こう

君の正しさで僕を刺してよ

怒鳴ればいい、傷つけばいい

それでも今日は僕のもの

この嘆きごと伝われと


ー等身大の僕が、謳うのだ



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