第18話 堆積する黒と泡沫の呼吸
この黒い想いをぶつけられたなら
私の気持ちは晴れるかしら
貴方の身勝手を許容し
貴方の傲慢さを妥協した
笑顔で封殺する全てに
世界は正常なフリをしてまわった
私はどこを巡ればいいかしら?
何をすれば、許されるかしら
黒く、暗く、重く、痛く
抱え続けるほど強くないと
人は人を放り出すでしょう
そうして泡沫に消えゆくものを
消えたすきから泡のように蘇るものを
堆積できないから封殺した
風化できないココロの全ては
いつか私になれるかしら
いつか貴方に突き刺さるかしら
明日が正常であることを厭う
私は今日もどこにもいけないまま
狂えません、病めません
されど平気かってそうではなく
何をすれば、勝ちなのでしょう
必要なのは此処を飛び出す勇気?
それとも此処を諦める惰性?
時が解決してくれすようにって
息を殺した
時は何も解決しませんよって
引き攣った笑いがもれた
この黒い想いをぶつけられたら
私の明日は変わるのかしら
貴方の無理解を、姑息さを
責め立てる衝動を押さえつける
世界は今日も正常ですかって
立ち続ける恐怖にすくむのだ
私は正常に見えますかって
道行く誰かを罵りたい
何をすれば許されるかしら
何をしなければ許されたのかしら
正答なんてない世界で
運がないのよと嘯く世界で
私は私に問い続けた
暗く、黒く、重く、痛く
貴方を呪う無意味さと
その背を射殺す虚しさに
今日も窒息しそうだから
泡のように吐き出して
その息で染め上げて
淡く、白く、軽く、弱く
私は私を許せるかしら
厭う心はつのり続け
私のココロは誰も殺せないけど
私のために息を吐いた
真綿で締め付けたこの喉をひらいて
今、明日を吸い込んだ
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