第19話 愚痴
私の痛みを解してと
紡ぐ言葉は何時も空
貴方の言葉の全てに
傷つくそれは過ちですか?
こぼり出る言葉の全ては
明日を生きるためのほんのささいな
想いの吐露は醜くて
正しくいつも伝わらなくて
求めてるいるのは貴方の言葉じゃない
説かないで
語らないで
私の言葉は私のモノ
貴方の言葉で解さないでと
悲鳴の音が潰えた
2度も傷つく必要が?
ああーこれが過ちか
私以外の他人様
貴方も所詮他人事様
言葉にしたことが過ちならば
声を枯らした意味などない
声にしたことが過ちならば
音にした途端に無価値だと
責めないで
断じないで
悲鳴の中ですら許されないなら
私の言葉は過ちでしかない
貴方の生き方の是非は問うてない
私の生き方の是非も問うてない
受け入れてと願うことが罪ならば
この言葉も声も想いも空
愚痴すら許されないならば
こんな世界は生きにくい
私は何処で生きればいい?
私の中でしか居ないならば
それは不在と同様で
貴方の価値観で図らないで
貴方の正しさで断罪しないで
それがこの世の全てなら
私の行き場は何処にも無い
全て、全てまちがいでしょうか
想いを言葉にしたことが
貴方の琴線に触れましたか?
それが許せないなら
私はもはや嘯くだけ
心あるものには語れない
全て、全て、過ちで
ああ
この痛みは
語ることの痛みでしょう
伝えることが痛みならば
私は声を閉ざすでしょう
ああ
この喘鳴は
想うことの痛みでしょう
叫ぶことが痛みならば
私は心を閉ざすでしょう
2度も傷つきたくないのです
これ以上は耐えられないのです
独りよがりで堕ちろと
言うならばそれでよいのです
誰に解されなくても
私の生は続くのです
それがどれはど絶望でも
それがどれほど虚しくても
あなたはあなたの想いよがり
独りよがりは続くのです
簡単に潰えるのぞみなのです
あなたと比してどうこうではないのです
ただの私の痛みに
うん、と頷くそれだけなのに
それだけが、もう潰えたから
もう、もういいのです
ああ、ああ…耳を閉ざして
この涙を糧として
私は私の私を描く
その絶望と併せ持って
あなたのことは信じない
あなたは所詮あなたよがり
さようならだけが最期の意味で
傷みすら私のもの
その意味を貴方には渡せない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます