第6話 平行線

君と僕の平行線上

どちらもただの点と点で

言葉は君をかすめていくよ

封殺された僕の声

想いは君の表面をなぞった

空白に積もる僕の祈り…

白々しい世界で見失う

モノクロアウトな日々の中

溢れだした叫びで君を呼ぶよ

微笑った君に、僕は終(ツイ)えた


飾った日々を抜け出して

知らない間に僕等は隔たれた

僕は僕の現実(リアル)を生きて

君は君の幻想(リアル)を描く

同じ言葉が届かないのは

同じじゃないココロのせいだね…

君を想う僕の兆し

果てに見えた、僕等のスガタは…


点と点の僕達で

それでも隣にいたことはほら

君にとってもリアルだろう?

平行線上の僕達だ

それでも手を伸ばせばほら

届くキョリにいたはずだから


溢れだした悲鳴(コエ)で君を呼ぶよ

例えばそれが涙にうるんで

声にすらならなくても

堆積された僕の祈りで

空白の世界を染め上げよう

モノクロアウトな日々をねぇ

僕の現実(リアル)で彩るよ…

平行線の果てまでいこう

点と点の存在だけど

同じ場所で生きていたいから


果てに見えた僕等のスガタは

相変わらず平行線上

それでもほら、手を伸ばしたなら

君とつないで歩いていける

幾億分の1の確率で

君と僕は此処にいる

点と点の僕等でほら

行く先はどこまでだって


平行線は果てまでいくよ

交わらないけど

一緒じゃないけど

終える場所まで此処にいるから

並ぶこのミチスジは永遠(トワ)

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