概要
高校生最後の謎は、苦みばしって甘くない。
※第三十回文学フリマ東京参加記念作品
「先輩は近づかないでください」
高校三年生にとっては受験も佳境の二月になっても、上等高校は暗い雰囲気に包まれていた。文化祭で起きたある事件が暗雲となって生徒たちの心に影を落としていたのだ。その状況を見かねた二年生の扇しゃこは、バレンタインの日に、チョコづくりのイベントを企画する。高校生探偵として名をはせるようになった猫目石瓦礫に対し、彼女がイベントのときに要求したのはただひとつ、近づかないこと。
しかし探偵を遠ざけただけで事件が起きなくなるのなら楽なもの。チョコを作り、いざ食べたところ参加者が苦しみだした。実は材料のミルクチョコレートが苦いダークチョコレートにすり替えられていたのだ。それだけならただのイタズラだが、参加者の中にひとり、チョコアレルギー
「先輩は近づかないでください」
高校三年生にとっては受験も佳境の二月になっても、上等高校は暗い雰囲気に包まれていた。文化祭で起きたある事件が暗雲となって生徒たちの心に影を落としていたのだ。その状況を見かねた二年生の扇しゃこは、バレンタインの日に、チョコづくりのイベントを企画する。高校生探偵として名をはせるようになった猫目石瓦礫に対し、彼女がイベントのときに要求したのはただひとつ、近づかないこと。
しかし探偵を遠ざけただけで事件が起きなくなるのなら楽なもの。チョコを作り、いざ食べたところ参加者が苦しみだした。実は材料のミルクチョコレートが苦いダークチョコレートにすり替えられていたのだ。それだけならただのイタズラだが、参加者の中にひとり、チョコアレルギー
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!終わりにつれて寂しくなるほどの名作
良い小説は最後が近づけば、面白くなると同時に終わってしまうのが寂しいと感じる。まさにそんな作品だったと思います。
まず、キャラクターへの理解が作者様がとても深いため、多数のキャラクターが登場する中で誰もその行動や思考に違和感を覚えることがなく、スムーズに物語の中で動いていく、今回はそういっ作者様だからこそできる作品でもあったのかなと思います。
細かい表現一つ一つが、瓦礫の内心がすべてお洒落で作品をよく魅せていると思います。
ミステリーとして、青春小説として完成度が圧倒的な作品。願わくば文庫化して本棚に飾りたいと思えるほど
そう思えるほど面白い作品をありがとうございました