概要
私の体を使い、人々を守って下さい。ご主人様。
無意識的に人格と記憶を共有し、もう一人の自分として行動する機械人形アミクスが生産活動のほとんどを代行する時代。人間の多くは全てをアミクスに任せ、享楽に耽っていた。そんな社会にあって世良連示はアミクスを使用せず、社会全体に反感を抱きつつも無力感を抱いていた。幼馴染金村遊香のアミクスながら妙に人間らしいユウカや、数少ない友人と変わらない日々を過ごしながら。
そんな中、連示の元に何故か女性型のアミクスが配達されてくる。阿頼耶と名乗った彼女は自分が電子の海で生まれた新たな意識の形、幻影人格という存在であると告げ、同じ幻影人格ながら既存のアミクスの人格を乗っ取って人間を襲うファントムから人々を守る手伝いをして欲しいと連示に頼む。自ら破壊行為をなせない阿頼耶に代わり、人格を交換し、彼女の体を使って。
そんな中、連示の元に何故か女性型のアミクスが配達されてくる。阿頼耶と名乗った彼女は自分が電子の海で生まれた新たな意識の形、幻影人格という存在であると告げ、同じ幻影人格ながら既存のアミクスの人格を乗っ取って人間を襲うファントムから人々を守る手伝いをして欲しいと連示に頼む。自ら破壊行為をなせない阿頼耶に代わり、人格を交換し、彼女の体を使って。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!堕落した人間に告げるSF!
青春サイバーパンクもの。
人間社会の自動化ということであれば『BEATLESS』を思い浮かべ、ヒューマノイドのアクションSFであれば『スワロウテイル』シリーズを想起させる作品でした。もちろん作中で描かれているものは違いますけど、というかもっと別の部分にスポットを当てたお話で、テクノロジーの発展による人間の退化、合理性と非合理性、ということを痛烈に問いかけた内容となっています。この部分のテーマ性、そしてそこから発せられるメッセージ性はとても読み応えのあるものでした。SFとしての世界観の設定も細かいところまで作り込まれていて面白かったです。
エンタメSFを求めている方は一読をどうぞ。 - ★★ Very Good!!コンパクトかつ流麗なジュブナイルサイバーパンク
いきなり美しい少女の姿をしたアミクス(本作での人間代替用のアンドロイド)が主人公のもとに現れた!
(若干のネタバレ注意です)
意外性のある導入ですが、昨今の作品ではしばしば見られるものですよね。もちろん、本作はそれだけではありません。人間たちを襲う〝ファントム〟と戦うために主人公と少女のアミクスが人格を交換してしまうのです。もしかするとこういった展開が好みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
といってもあまり濃厚なものではないので気にならない程度かと思います。人格の交換は基本的に戦うときだけのものですし、一度体が入れ替わってからはあっさりとしたものですから。
また、最初から最…続きを読む