概要
過去を棄てた賞金稼ぎ、ジャック。「目標は?」
電脳網を渡る擬似人格、〝キャス〟。『いま現れたわ』
植民惑星の片隅で。『連邦資源省から資源備蓄指標が……』
狩人の常のはずが。『〝ヒューイ〟を回せ。店の前で合流する』
ただ一つの綻びで。「何てこった……!」
過去の影と。「彼、だわ……!」
怨讐の鍵と。「取っておきの逆襲ネタだぜ」
事実の轍と。「今日、〝ヤツら〟の尻尾を踏んだ」
絶望の兆が。『シフト変更。突入用意』
『あーら、この世に未練が湧いた?』
「そうだな、仕事ができた」
策謀の端緒へ。「最初の一手だ」
ハードボイルド×サイバーパンク×銃×アクション!
■電脳猟兵×クリスタルの鍵
その絶望に、引き鉄を。
◇
【ご案内】
登場人物や世界観などの設定・解説はこち
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!超高効率三次元圧縮的高速展開電脳ハードボイルドSF!
データ・クリスタル。この作品に登場する三次元(と私が妄想している)記録媒体の名前です。そして、この作品自体が超高効率に圧縮された三次元データの塊のよう。
第一レイヤーには、極限まで切れ味を増した言語データに込められた、こだわりのカメラワークと人間ドラマで彩られる、高速展開の良質な電脳ハードボイルドが待ち構えています。そんな作品が好きな方はクリック or タップをしてください。
そして我々が見ている二次元の画面の奥には、膨大な三次元情報が待ち構えています。奥に眠った隠れレイヤーには、登場人物が抱えるミクロの歴史、そして技術史、政治史、などマクロな歴史が詰まっています。それはまるで掘っても掘…続きを読む - ★★★ Excellent!!!文字にzip圧縮された脅威の映像データ。その先にあるのは――【映画】
【CAUTION!!】
本作は文字列で構成された一般的な小説ではありません。
文字に映像データを圧縮させた特殊情報媒体です。
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僕は文字を読んで、風景が、人が、動きが伝わる小説が大好きです。
読んで――伝わる。
読んで――感じる。
本当に気持ち良いですよね。
伝わる事こそが、活字の真骨頂だと思います。
「文字を読んで、その場面を思い浮かべる」
これこそが、活字を読む際に得られる《最高の快感》だと思っていましたが
この作品を読んで、それは間違っていた事に気が付きま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!嫉妬すら覚える作品
重厚で良質なストーリーにそれぞれ個性のあるキャラクター達、壮大かつ繊細なまでに完璧に構築された世界観。
まるで海外ドラマや映画でも見ているような気分になりました。
賞金稼ぎのジャック・マーフィーはある事件をキッカケに過去の真相に触れる。
巨大な陰謀のもとに隠されていた過去の真相を知り、ジャックは復讐者として動き出します。
練りに練られたこの重厚なストーリーは、海の如きが深さが、麻薬の如き中毒性があり引き込まれます。行き当たりばったりの構成ではこの領域はおろか足元に立つ。いや足跡を辿ることすら出来ないでしょう。少しずつ見え隠れする『謎』に心を掴まれ、読む手が止まりません。
そし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ちょっと待って。半端じゃないよ、この引き込み力……読む手が止まらない。
【重厚な物語、粋な登場人物、壮大で完璧に構築された世界観。これら全てを備えているのだから読者の胸を撃ち抜くのは必然である】海外ドラマや洋画好きな方は必見!
賞金稼ぎのジャック・マーフィーはある事件をキッカケに過去の真相に触れる。巨大な陰謀の闇に隠されていた過去の真相を知った時、ジャックは復讐の猟兵として静かに動き出す。胸に熱いものを秘めて……。
まず、何が凄いかって練りに練られたこの重厚なストーリーが本当に深みがあって引き込まれるんですよ! 行き当たりばったりの構成ではこうは絶対になりません。その少しずつ見え隠れする『謎』に心を掴まれ、読む手が止まらないんです。
そしてその魅力を存…続きを読む - ★★★ Excellent!!!絶妙な融合を見せる『ハードボイルド』×『サイバーパンク』。
この作品がエンタテインメント性に満ちているのは、何より『王道』である要素が、うまく掛け算されているからだと私は思う。
つまり、『ハードボイルド』×『サイバーパンク』だ。これを上手くギミックとして活かしている。最たるものが、主人公たる『ジャック』と、その相棒『キャス』のコンビだ。
キャスは電脳空間から彼をサポートする擬似人格である。彼女はその存在感から、読者を広大なサイバー空間へ連れ出し、状況を俯瞰する重要キャラだ。そして作戦中でも御構い無しの、ジャックとキャスの小気味良い遣り取り。これがハードボイルドな探偵モノを思い出させて、すんなりと頭に入ってくる。
『相棒が擬似人格である』、という一設定…続きを読む - ★★★ Excellent!!!【本物のSFマエストロの仕事】堂々たる正統派サイバーパンクサスペンス!
■中村氏は非常に骨のあるクリエイターである。それは氏の作品を某サイトでレビューしたことがあるので承知している。
■氏について一つ言えることは「SF とは何か?」ということを理解し強いこだわりを持って書いているということである。
■『作品へのこだわり』それはクリエイターなら誰もが持っているものである。だがそのこだわりを第三者に対して明確に楽しめるものとして作り出すのはそうそう簡単なことではない。
■多くの場合、そのこだわりを紙面上の作品として形成する段階で技術面や知識面などでこだわりを形にしきれないことが往々にして起こるからである。
■だが中村氏はその自らのこだわりを丹念に形にしていく。そして…続きを読む