舞台は遠未来。
ほとんどすべての人類は脳髄だけを残し、VR空間での安寧を貪っていた。
では、その施設や機材は誰が維持管理するのか――量産されるクローンたちである。クローンたちは用途に応じて肉体を機械に入れ替えるのが当たり前だ。
そんな世界で、主人公のNe-00339546(ササキコジロー)は生身にこだわりストイックに身体と技を鍛え続ける。古典《ラノベ》にあるサムライの生き様をまっとうするために。
そんな変わり者のクローンであるコジローの前に、ひとりの少女が現れたことでその運命が大きく変わる。唸る剣風、閃く光子ブレード。サムライ気取りの青年クローンが、立ちはだかるものすべてをぶった切る!!
爽快なアクションと、登場人物たちの軽妙なやり取りを思う存分楽しめる一作。
世界観の作り込みも相当なもので、まだまだ全貌が見えない。
天蓋とは、五大企業とは、そしてトモエの正体は一体何なのか?
あれこれと妄想がはかどるオススメの作品である。