第12話 激突! 光と闇の攻防!
ミランダは
そのまま二人は互いに
ミランダは下位魔法
ミランダの両手から発せられる漆黒の火球が
だが、
「生意気っ!」
ミランダはそう叫ぶと間髪入れずに次々と
だけど
「闇の炎を消し去りたまえ。
ミランダが攻め、
しばらくはそうした攻防が続いたけれど、徐々に
「
ミランダは自分に降りかかる光の霧を
そして大きく息を吸い込むと呪文を唱え始めた。
「闇に巣食う悪の神よ。愚かな子羊に食らいつけ!
ミランダの求めに応じて、
これって確か、その土地に宿る悪の神を目覚めさせるっていうミランダの上位魔法だ。
あれよあれよという間に現れたそれは漆黒の体を持つ信じられないほど巨大な牛の姿だった。
巨岩のようなその体から生える四肢は、人の体を軽く踏み潰せるほどの大きさだ。
「ペチャンコになっちゃえ!」
ミランダは嬉々として命令を下した。
途端に巨大な魔牛は地面を踏み鳴らすようにして
しかし
「神の裁きよ。天より来たれ!
でも実際には頭上は固い岩盤に覆われた天井であって空は見えない。
ミランダも鼻を鳴らして笑みを浮かべている。
「フン。馬鹿ね。ここは光の届かない闇の底よ。神の御加護とやらは……」
「いいえ。神はたとえ地の底であろうと全てを見透かし、必ず声を届けるのです」
その目には信じて疑わぬ固い意志を宿している。
そして彼女の言葉通り、すぐに天井の岩盤が光り輝いたかと思うと、そこから無数の光の筋が舞い降りた。
あまりに速すぎて僕にはそれが何であるのかすぐには分からなかったけど、ミランダは
光の筋は魔牛の背中に何百何千と突き立った。
漆黒の魔牛は大きな悲鳴を上げ、それを見て僕は初めて光の筋が天井から無数に落下してきた光り輝く矢であることが分かった。
魔牛はそれでもブルブルと体を震わせて刺さった矢を振り払うが、そこで力尽きて消滅した。
す、すごい……。
あまりに大迫力の戦闘を前に、僕は呆然と立ち尽くすしかなかった。
だけどすぐに僕はミランダのうめき声を聞いて我に返った。
「ミランダ!」
ミランダは地面に倒れ込んでいる。
見ると降り注いだ光の矢のうち一本が彼女の左足のふくらはぎを貫いて地面に突き刺さっていた。
か、完全には避け切れなかったんだ。
地面に縫い付けられたような格好になりながらも、ミランダは気丈に
だけどその顔は苦痛に
ミランダ。
相当痛いんだろうな……。
僕は彼女の痛みを想像して思わず
体にまとわりつく光の霧に苦しめられながら、ミランダは闇の魔力を全開にしてこれを振り払った。
そしてミランダは一歩前に踏み出ると、疲労の
ミランダと
それはまさに光と闇の対決だったが、徐々に光が優勢になりつつあった。
いつの世も闇は光に敗れるのが物語の常道だ。
だけど、僕は胸の内で闇を応援していた。
ミランダのプレイヤーとの戦いを幾度と無く見てきたけど、ミランダの本領が発揮されるのはいつも戦いの後半だ。
彼女の逆転劇が訪れるその瞬間を僕は心待ちにしている。
ミランダ。
もうすぐキミの時間だ。
いつものようにやってやれ。
僕は拳を握り締めたまま戦況を見つめ続けた。
そしてついにミランダの体力は残り半分を切り、彼女にとっての緊急モードが発動した。
僕は思わず歓声を上げそうになるのをグッとこらえ、ミランダの動きを目で追った。
そしてミランダは
その口から言葉にならない
その顔はいつにも増して輝いていて、ミランダは
「くらいなさいっ!」
彼女が前方に突き出した両手の間から、黒い
その
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