概要
激動の時代を懸命に生き、そして散っていったオナガゴキブリ達の物語
暖かく水も餌もある人間の住居をめぐって、ゴキブリ達が情け容赦無き生存競争を繰り広げる現代日本。その激動の時代にあって、高い知能を持ちながらも繁殖力が弱く、エビのような長い尾のせいで動きも遅いオナガゴキブリ達は、絶滅の危機に瀕していた。
日に日に勢力を増すチャバネゴキブリに対抗するため、オナガゴキブリ達は起死回生の賭けにうって出るが……。
――これは、激動の時代を懸命に生き、そして散っていった、オナガゴキブリ達の物語である。
日に日に勢力を増すチャバネゴキブリに対抗するため、オナガゴキブリ達は起死回生の賭けにうって出るが……。
――これは、激動の時代を懸命に生き、そして散っていった、オナガゴキブリ達の物語である。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!悲哀とユーモアと、そしてゴキブリ
現在、あちこちの都市で厄介者として嫌われているゴキブリのうち、「チャバネゴキブリ」など一部のゴキブリはメトロポリタン種とも呼ばれ、最早原産地が分からないほど世界中に分布している状況だそうです。
どこでも入れる体に高い繁殖率を武器に次々に勢力を広めていく茶色の悪魔の前に、在来種のゴキブリは追い詰められていくばかり。そしてそれは、人間並みの頭脳を持ち、個体識別から作戦会議まで何でも行う「オナガゴキブリ」も例外ではなく……。
やがて滅びゆくであろう種族の悲しき運命を描いたストーリー……なのですが、題材がゴキブリと言う事、そして彼らを彩るユニークで強烈な描写の数々が、どこか奇妙でシュールな雰囲気を…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ゴキブリが主人公の小説? とにかく面白いぞ、これは!!!
ゴキブリが主人公のゴキブリ小説なんですが、なんだ、この面白さ。めちゃめちゃ面白いじゃないか。こういう名作の最初の★を入れられる栄誉に預かれることは、レビュアーとしての喜びです。
まだ途中で(これが序盤なのかどうかも全然分からないけれど)、この先どう展開するのか全く分からないストーリーですが、ここまででも十二分に面白いので、★3入れさせていただきます。
ちなみに、ジャンルも分からないし、似た小説も読んだことないし、そもそもこれが小説なのかどうかも怪しいですが、「面白い文章」であることは間違いありません。
(あと、同作者の出ユーロパ記も面白いので、おすすめです)