概要
翠子の背の君は寝相の悪い十二歳の男の子でした
源氏物語サイドストーリー
翠子の背の君は、寝相の悪い十二歳の男の子でした。
あやかしや見鬼が当たり前の世界で、名門の姫君ながら見鬼ではない葵の上の物語を描きます。
翠子の背の君は、寝相の悪い十二歳の男の子でした。
あやかしや見鬼が当たり前の世界で、名門の姫君ながら見鬼ではない葵の上の物語を描きます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!こんな優しい目で葵の上を見たことがなかった
源氏物語の葵の上って、ちょっと嫌な女ってイメージがあります。
つんと澄ましてお高くとまって。
だから逆恨みされて呪い殺されたんだ、って。あまり同情も感じなかった。
だけどこちらの作品では、葵の上を生き生きと、血の通った少女として描き出しています。
少し軽めの文章で描かれる物語は、葵の上(翠子)の不満や戸惑い、恐れや後悔を、とてもリアルに且つ優しく私たちに伝えてくれます。
ぎこちない日々にやっと訪れる柔らかな光。温かい安らぎ。そしてそこに兆す、影。
結末を知っているのに、いえ、知っているからこそ、翠子の幸せを願わずにはいられなかった。
ひとりの少女の成長を。
ひとりの女が愛する者に遺してい…続きを読む